信州大学 繊維学部技術データベース

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PDF 精神分裂病患者の体力と運動療法

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.22 Vol.22

 本研究は,精神分裂病患者の体力とそれに対する運動療法の効果を検討する目的で,精神分裂病患者とその他の精神疾患患者それぞれ12名を対象に,自転車エルゴメータを主運動にした運動療法を45分間/回,1〜2回/週,6カ月間実施した.測定項目は,柔軟性,握力,運動負荷テストによる運動持続時間,自覚的負担度(RPE),心拍数である.結果:
 1柔軟性と握力は変化がなかった.
 2運動持続時間は,運動療法導入前では,その他の精神疾患患者および健常者12名との比較から,分裂病患者群が有意に低下していた.しかし6カ月間のトレーニング後,分裂病患者群の運動持続時間は増大した.
 これらの結果から,精神分裂病患者に対する運動療法は,低下している体力や身体活動性を高める可能性が示唆された.

「デサントスポーツ科学」第22巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 武田秀和*1,山下久実*2,牧野英一郎*2,中原凱文*3
大学・機関名 *1 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院,*2 武蔵野中央病院,*3 東京工業大学

キーワード

精神分裂病体力運動療法精神疾患