信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 4次元的動態解析による高齢者転倒予防運動の効果判定に関する研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.23 Vol.23

 本研究の目的は,高齢者における転倒の特徴を4次元的動態解析により考察し,その予防運動の効果を判定することである.本実験では在宅生活をする5名の高齢者(女性4名,男性1名)を被検者とした.あらかじめ過去の転倒の有無をアンケート調査し,運動療法に同意を得たものを参加者とした.動態解析は踏み台昇降の動作にて行った.三次元動作解析機の位置センサーは被検者の腰部,膝関節,足部に設置した.また表面筋電のデータをこの動作時に位置データと同期して計測した.あらかじめMRIより計測したヒトの下肢筋骨格モデルに対し,計測した位置データおよび筋電データを加えることにより,4次元的な動作の視覚化を得ることができた.これを基に被検者に運動療法を処方し,これを90日間施行した.被検者は運動療法により膝関節周囲筋の筋収縮が改善したと思われた.
 今回我々が用いたバーチャルリアリティモデルであるDigital Dummyは臨床応用に有用であると思われた.

「デサントスポーツ科学」第23巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 殷祥洙,鈴木直樹,竹川徹,安保雅博,宮野佐年
大学・機関名 東京慈恵会医科大学

キーワード

高齢者4次元的動態解析筋電下肢筋骨格モデル