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PDF 高齢者夜間頻尿に対する運動療法の効果

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.23 Vol.23

 高齢者の夜間頻尿を運動療法で改善できるのか検討した.運動療法は体操,ウォーキング,ダンベル運動とスクワット運動を組み合わせた.運動療法の前と4-8週間後に問診,体組成分析,血液生化学検査と尿検査を行い,運動療法の効果を検討した.実際に運動療法を継続し,前後の評価が可能であったのは15例(男性12例,女性3例,平均年齢69歳)で,全例がおもにウォーキングを継続していた.夜間排尿回数は運動療法前3.3±0.6回から運動療法後には2.0±0.8回へと有意に減少した.その他,浮腫率,ノルアドレナリン,ドパミンと総コレステロールが有意に低下した.運動療法後の症例の印象では眠りが深くなったとの意見が10例(67%)から得られた.全般改善度では改善以上が8例(53%)であった.運動療法による夜間頻尿改善効果の主要因子としては,睡眠を深くして尿意覚醒閾値膀胱容量を増加させたことが考えられた.

「デサントスポーツ科学」第23巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 菅谷公男,小田正美,大湾知子,西島さおり
大学・機関名 琉球大学

キーワード

夜間頻尿運動療法覚醒閾値膀胱容量