信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 音楽が超最大運動でのperformanceおよび血中物質におよぼす影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.24 Vol.24

 本研究は運動前に速いリズムまたは遅いリズムの音楽を聴くことが,超最大運動のパフォーマンスおよび運動後の心拍数,血中乳酸,アンモニア,カテコールアミン,コルチゾール濃度に影響をおよぼすのか検討することを目的として行った.男子大学生6名を対象に,安静状態において両タイプの音楽を20分間聴かせた後,自転車エルゴメーターにて45秒間の超最大運動を行わせた.安静状態にて遅いリズムの音楽を聴くと,音楽聴取終了直前の血漿ノルアドレナリン濃度は聴取前より有意に低下し,速いリズムの音楽を聞くと血漿アドレナリン濃度が有意に増大した.両タイプの音楽を聴いた後に超最大運動を行った結果,その平均仕事率に有意差は認められなかった.どちらの音楽を聴いても,運動後の血中乳酸,アンモニア,カテコールアミン,コルチゾール濃度は有意に増加したが,音楽の違いによる差は認められなかった.
 これらの結果から,遅いリズム音楽を聴くと血漿ノルアドレナリン濃度は減少し,速いリズム音楽を聴くとアドレナリン濃度は増大するが,異なったリズム音楽の聴取は超最大運動での仕事率に影響を与えなかった.

「デサントスポーツ科学」第24巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 山本貴子*1,佐藤祐造*2
大学・機関名 *1 国立長寿医療研究センター,*2 名古屋大学

キーワード

血中物質音楽超最大運動