信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 豆乳の摂取が女子長距離ランナーの骨塩量および女性ホルモンに及ぼす効果

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.26 Vol.26

 女子長距離ランナーは,競技力が高い者ほどエストロゲン等の女性ホルモンの低下がみられ,それに伴い無月経や疲労骨折の発症が多いといわれている.
一方,大豆に含まれるイソフラボンはエストロゲン様構造を持つことが知られており,閉経後の女性における更年期症状を緩和させることが報告されている.
そこで本研究は,女子長距離ランナーを対象に豆乳を8週間600ml/日摂取して運動する飲用群(8名20.6±1.3歳),摂取せずに運動する対照群(6名19.8±1.3歳),および8週間600ml/日摂取して運動しない運動なし飲用群(3名22.0±2.6歳)に分類し,骨塩量および女性ホルモンに及ぼす影響を検討した結果,次のことが明らかになった.
1)飲用群は対照群および運動なし飲用群に比べ研究後の骨塩量の増加が有意(p<0.05)に高いことが認められた.
2)骨代謝マーカーについては,飲用群と対照群の間に差はみられなかった.
3)エストロゲン(E2)は,飲用群は対照群に比べ研究後において上昇した者が多い傾向にあった.
4)研究後に,飲用群を対象に実施した月経に関する調査において,無月経の者の月経が再来する傾向にあった.
以上の結果から,女子長距離ランナーの豆乳の摂取は有意な骨塩量の増加を促し,女性ホルモンの分泌促進に効果的に作用する可能性が示唆された.

「デサントスポーツ科学」第26巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 鯉川なつえ*1,柳田美子*1,宮崎亮一郎*2,澤木啓祐*1
大学・機関名 *1 順天堂大学,*2 順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター

キーワード

女子長距離ランナーイソフラボン豆乳骨塩量女性ホルモン