信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 若年肥満者の血漿アディポサイトカインレベルに対する運動特性からみたトレーニング効果

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.26 Vol.26

 若年男子肥満者17名(19.1±1.0体重:92.6±12.7kg,BMI:30.4±3.4,体脂肪率:26.5±3.5%)を,持久性トレーニング群(ET群:8名:VT強度で1回30分の運動を週3回,8週間)とレジスタンストレーニング群(RT群:9名:週2〜3回,1回50〜60分,1種目あたり10回×3セットを7種目,5ヶ月間)の2群に分け,血漿のアディポサイトカイン(アディポネクチン,レプチン)レベルと運動トレーニングの関係について検討した.その結果,両群ともに運動内容に見合ったトレーニング効果が認められ,さらに,ET群では体脂肪量の減少,レプチンレベルの低下が認められ,RT群では体重,BMI,体脂肪率,体脂肪量の減少が認められた.両群ともアディポネクチンレベルの増加は認められなかったが,アディポネクチンレベルの変化量と体重,BMI,体脂肪量の変化量には有意な負の相関関係が認められたことから,若年男子肥満者の血漿アディポネクチンレベルを増加させるためには,単に運動を実施するだけでなく体組成を改善させることが必要であると考えられた.

「デサントスポーツ科学」第26巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 原丈貴,藤原寛,中雄勇人,遠山佳樹
大学・機関名 大阪市立大学大学院

キーワード

肥満者持久性トレーニングレジスタンストレーニング血漿アディポサイトカイン体脂肪量