信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 筋エネルギー代謝系への負荷を基準とした運動処方の開発

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.26 Vol.26

 本研究では,漸増グリップ運動負荷中の筋エネルギー代謝の変化を基にした運動処方を考案し,そのトレーニング効果を,これまで行われてきた局所持久トレーニングの効果と比較した.健常男性7名を対象とし,片側前腕に対しては従来の最大随意収縮力の30%強度の動的運動トレーニング(INT-30)を,他側は,漸増グリップ運動負荷中の筋pHを基に決定した強度でのトレーニング(INT-T)を,週5回,6週間行わせた.その結果,INT-TおよびINT-30共に,トレーニング後に持久パフォーマンスの向上(それぞれ22.2%,23.9%)が観察された.また,INT-Tにおいては,漸増運動負荷中の筋pHの低下が抑制された.以上の結果から,INT-Tは筋内のアシドーシスを抑制することにより,最大下運動時の持久運動パフォーマンスを向上させる可能性が示唆された.

「デサントスポーツ科学」第26巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 浜岡隆文,勝村俊仁,長田卓也,木目良太郎,黒澤裕子
大学・機関名 鹿屋体育大学,東京医科大学

キーワード

グリップ運動運動処方前腕動的運動トレーニング持久パフォーマンス