信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 高齢者の理想的な身体活動量とフィットネス-健康長寿漁村の事例から考える-

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.26 Vol.26

 宮城県のT島は人口100名ほどの離島である.もっとも人口が多い年代は60〜70歳代であり,過疎化と高齢化が極端に進行している漁村である.小規模な漁撈と自家消費用の野菜栽培を営む高齢者(平均年齢74歳,男性20名,女性32名)について身体計測,血圧測定,握力測定,質問票を用いたQOL評価を行った.さらに8名(男女各4名)について連続3日間の加速度モニタリングによる身体活動量測定を行った.女性は男性に比べて肥満・高血圧者割合が高かった.さらに女性は全国平均に比べても肥満・高血圧者割合が高かった.QOLの結果は男女ともに「社会的関係」領域の得点が高く,離島における近所づきあいの重要性が示唆された.また握力が高い群はQOLが高かった.身体活動量は全般的に低値であったが,高齢者の身体活動量の評価は難しく,長期間の測定,季節性を考慮すること,活動内容の詳細な検討といった課題が浮かび上がった.また高齢者の身体活動量を維持・増進させるためには,よく歩くこと,適正体重を維持し肥満にならないこと,体力・筋力を増進させることが有益であることが示唆された.

「デサントスポーツ科学」第26巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 山内太郎*1,萩原潤*2
大学・機関名 *1 東京大学,*2 宮城大学

キーワード

高齢化QOL評価身体活動量