信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 運動による前頭葉機能への影響に関する研究-足趾運動は前頭葉機能に影響を与えることができるのか-

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.27 Vol.27

 本研究の目的は足趾運動が大脳前頭葉機能を活性化させることができるのかを調査することである.
 地域在住高齢者22名を対象とし,無作為に介入群11名,対照群11名に分類した.介入群の対象者には局所運動として足趾運動を6週間実施した.運動開始前,6週間後,および12週間後に前頭葉簡易機能検査(FAB),足趾屈曲力,足底感覚,反応時間,Functional Reach,HDS-Rの各検査を実施した.
 FABおよびFunctional Reachでは,介入群が介入前に比して12週後で有意に増加した.足趾屈曲力は介入群が介入前に比して6週後,12週後で有意に増加した.HDS-Rでは,介入群が介入前に比して6週後に有意に増加した.反応時間は,上肢および下肢ともに対照群が有意に延長した.足底感覚は有意な変化がなかった.
 これらより,足趾運動介入により運動機能とともに前頭葉機能が活性化されたものと考えられた.

「デサントスポーツ科学」第27巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 車谷洋,村上恒二
大学・機関名 広島大学大学院

キーワード

足趾運動大脳前頭葉機能高齢者前頭葉簡易機能検査(FAB)