信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 野外スポーツにおける紫外線カット処理ウェアーの開発と評価

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.27 Vol.27

 一重項酸素脱活性化機能を有する,ニッケルスルホン酸基を有するフェニルエステル系紫外線吸収剤を各種合成し,染色布の日光堅ろう度改善効果,紫外線遮蔽性能ならびに抗菌活性について,市販品と共に検討した.染色布の日光堅ろう度は,単なる紫外線吸収剤の添加では改善されなかったが,ニッケルスルホン酸基を有するフェニルエステル系紫外線吸収剤による顕著な耐光性の改善効果が見られた.また,これらニッケル錯体で処理した染色布は優れた紫外線遮蔽性能(UPF)を有していた.また,新規化合物は無色性で,高いポリマーへの親和性を有している上に,地球環境にもやさしい化合物であった.そのため,新規に開発した一重項酸素脱活性化機能を有する紫外線吸収剤を,野外スポーツウェアーにおける紫外線カット後処理剤の1つとして提案した.

「デサントスポーツ科学」第27巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 織田博則*1,斉藤昌子*2,谷田貝麻美子*3,山田由香子*1
大学・機関名 *1 大阪教育大学,*2 共立女子大斉,*3 千葉大学

キーワード

フェニルエステル日光堅ろう度紫外線遮蔽紫外線吸収剤