スポーツブラジャー設計のための走行中の乳房振動，衣服圧変動，ブラジャーと乳房のズレの相互関係の解明
【大分類：7. デサントスポーツ科学 小分類：7.27 Vol.27】
女子のスポーツの振興や記録の向上を図るうえでスポーツブラジャーが果たす役割は大きい．しかし，スポーツ時のブラジャーカップ内の乳房振動やブラジャーと乳房との相互関係の解明が行われていないため，設計は経験や勘に頼らざるを得ない．そこでスポーツブラジャー設計のための基礎研究として，走行中の乳房振動，衣服圧変動，スポーツブラジャーと乳房とのズレを分析した．またこの目的のために，ブラジャーのカップ部を剥離して，その機能を逸らさず視覚化する方法を案出した.
走行中，乳房はブラジャーのカップ内で振動し，衣服圧変動が下カップ部に顕著に表れた．乳房の重みのかかる部位である下カップ部の衣服圧は，乳房が上方向に振動した時に低く，下方向に振動した時に高くなった．カップ内部ではブラジャーと乳房がズレ，ブラジャーと乳房のフィット性が変化していることが分かった．ズレ量は下カップ部の正中側が最も多く，また柔らかい乳房にズレやすい傾向がみられた．乳房はカップ内で走行周期に応じてブラジャーとは異なる振動を示し，その影響で衣服圧が変動するとともに，スポーツブラジャーと乳房にズレが生じるという相互関係が明らかとなった．
「デサントスポーツ科学」第27巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
走行中，乳房はブラジャーのカップ内で振動し，衣服圧変動が下カップ部に顕著に表れた．乳房の重みのかかる部位である下カップ部の衣服圧は，乳房が上方向に振動した時に低く，下方向に振動した時に高くなった．カップ内部ではブラジャーと乳房がズレ，ブラジャーと乳房のフィット性が変化していることが分かった．ズレ量は下カップ部の正中側が最も多く，また柔らかい乳房にズレやすい傾向がみられた．乳房はカップ内で走行周期に応じてブラジャーとは異なる振動を示し，その影響で衣服圧が変動するとともに，スポーツブラジャーと乳房にズレが生じるという相互関係が明らかとなった．
「デサントスポーツ科学」第27巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
| 研究者名 | 岡部和代*1，黒川隆夫*2 |
|---|---|
| 大学・機関名 | *1 京都女子大学短期大学部，*2 京都工芸繊維大学大学院 |
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