信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 女子長距離ランナーの骨塩量および骨代謝マーカーと疲労骨折に関する研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.29 Vol.29

 女子長距離ランナーの練習状況,体調および過労性骨障害と骨塩量および骨代謝マーカーとの関連について検討した.対象は大学女子ランナー55名である.練習状況によって強化・通常期にわけ,骨塩量,U-NTx(尿中NTx量),身長,体重および体脂肪率を測定した.また,練習状況,体調および障害を調査し,U-NTxとの相関を比較検討した.疲労骨折受傷群ではU-NTxCr(尿中NTxクレアチニン換算値)が有意に高かった(p<0.05).U-NTxCrと大腿骨頚部骨塩量の間に有意な負の相関がみられた(p<0.01).しかし,その他の項目に有意な相関はみられなかった.疲労骨折受傷後にU-NTxCrが上昇する症例がみられた.以上より,U-NTxCrと過労性骨障害の関連性が示唆され,骨代謝マーカーは疲労骨折の早期診断のための有用な補助マーカーとなる可能性がある.

「デサントスポーツ科学」第29巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 桜庭景植,石川拓次
大学・機関名 順天堂大学

キーワード

過労性骨障害骨塩量骨代謝マーカーU-NTx(尿中NTx量)練習状況