信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 札幌ライフスタイルスタディ運動習慣導入による健康指標改善効果に関する研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.29 Vol.29

 札幌ライフスタイルスタディは,運動習慣の導入および栄養指導からなる生活習慣是正による身体健康指標の改善効果を明らかにするための1年間の地域密着型前向き無作為化介入研究である.インフォームドコンセントとともに研究に参加した316名の適格者は,年齢,性別,BMIおよび喫煙の有無を割付因子とした最小化法によって,対照(A)群105名,運動介入(B)群106名,運動・栄養介入(C)群105名にそれぞれ群別された.運動介入のBおよびC群には,週150分の速歩が勧奨され,毎月のNews Letterおよび運動講習会で動機付けされた.栄養介入はC群に対して行われ,摂取エネルギーの適正化,n-3系脂肪酸2.9g/日の摂取,食物繊維の2.0gの増加が勧奨され,毎月のNews Letterおよび栄養講習会が開催された.1年の介入ののち,249人が終了時健康診断を受診した(観察率78.8%).B,C群で,速歩の増加が観察され,HDL-C濃度がBおよびC群で増加し,LDL-C/HDL-C比はBおよびC群で減少した.同時にC群でのみ,単位カロリー当たりのn-3系不飽和脂肪酸摂取量が有意に増加し,栄養素バランスの改善が見られた.

「デサントスポーツ科学」第29巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 河口明人*1,柚木孝敬*1,黒川正博*2
大学・機関名 *1 北海道大学大学院,*2 天使大学

キーワード

札幌運動習慣栄養指導生活習慣身体健康指標