信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 虚弱高齢者でも安全に行える簡易下肢・体幹トレーニング法の開発

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.31 Vol.31

 本研究は,市販体重計を用いて簡易に行える下肢荷重力トレーニングが,虚弱高齢者の身体機能に及ぼす効果を検討した.1日15分間のトレーニングを週3日の頻度で12週間継続できた介入群29名と特別な運動を行わなかった統制群28名の身体機能(下肢荷重力,握力,大腿四頭筋筋力,歩行速度,TUG,立ち上がり回数)を比較した.その結果,握力,TUG,立ち上がり回数には有意な変化は認められなかったが,介入群の下肢荷重力(p<0.01),大腿四頭筋筋力(p<0.01),歩行速度(p<0.05)はトレーニング後有意に高まり,下肢荷重力(p<0.01)と大腿四頭筋筋力(p<0.05)は統制群と比較しても有意に高値を示した.なお,統制群においては,測定したすべての項目でトレーニング前後に有意な変化は認められなかった.これらの結果から,下肢荷重力トレーニングは,虚弱高齢者の下肢筋力や歩行能力の向上に効果的であることが示唆された.

「デサントスポーツ科学」第31巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 村田伸*1,山崎先也*2,村田潤*3,大田尾浩*4,大山美智江*5
大学・機関名 *1 西九州大学,*2 福岡医療福祉大学,*3 長崎大学,*4 県立広島大学,*5 福岡県立大学

キーワード

下肢荷重力トレーニング下肢荷重力握力大腿四頭筋筋力歩行速度TUG立ち上がり回数