信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 加速度計とGPSを組み合わせた活動強度の時間空間パタン評価手法

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.31 Vol.31

 本研究では,日常生活をおくる個人を対象に,さまざまな土地利用区分ごとの身体活動レベルを明らかにするための方法論を検討した.まず,Garmin社製の腕時計型GPSで収集する位置情報と,SUZUKEN社の加速時計で収集する身体活動レベルの情報を,それぞれの情報が記録された時刻によって統合する一連のプログラムパッケージを開発した.さらに,統合されたデータベースを地理情報システムで管理される土地利用データと重ね合わせることにより,土地利用区分ごとの身体活動レベルの特徴を明らかにする方法論を検討した.A区健康増進事業の参加者28名の協力によって実施した検討では,身体活動レベルの平均は,「公園・運動場」が,「道路」,「商業用地」よりも高い傾向にあった.一方,身体活動レベルの総量は,「道路」が他の土地利用区分よりも高かった.これらの結果より,身体活動のしやすい都市づくりのためには,居住地に公園を配置するだけでなく,歩きやすい道路の整備が重要であることが示唆された.今後は,GPS測位の誤差が分析におよぼす影響への対処など,方法の実用化にむけてのさらなる取り組みが必要である.

「デサントスポーツ科学」第31巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 梅崎昌裕*1,李廷秀*1,川久保清*2,蒋宏偉*3
大学・機関名 *1 東京大学大学院,*2 共立女子大学,*3 国立歴史民俗博物館

キーワード

身体活動レベルGPS加速時計