健康の維持・増進を目指した運動処方のヒトおよびラットにおける再検討
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.32 Vol.32】
トレッドミル歩行や自転車エルゴメータ運動,膝伸展運動が,ヒトにおけるヒラメ筋活動に及ぼす影響を追求した.その結果,膝伸展および自転車エルゴメータ運動では,足関節の底屈が必須であることが示唆された.かかとから着地するヒトでは,歩行速度や登り勾配が増すほどヒラメ筋活動は増大したが,足裏前部で着地するヒトでは逆に減少した.歩行運動処方には個人の歩行パターンを考慮する必要があることが明らかとなった.また,脊髄L4-6における後根神経の両側切除が,脳タンパク質発現に及ぼす影響をラットで追求した.その結果,感覚神経切除2週間後,視床および視床下部における解糖系酵素発現,細胞死抑制因子等に関与するタンパク質発現が減少した.しかし海馬には大きな変化はなかった.脚筋活動の影響を受ける感覚神経を介した情報が,脳機能に重要な影響を及ぼすことが示唆された.
「デサントスポーツ科学」第32巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
「デサントスポーツ科学」第32巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 大平充宣*1,中井直也*1,岡部洋興*2,陳全寿*3 |
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大学・機関名 | *1 大阪大学,*2 鶴川接骨院,*3 台湾国立体育大学 |
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