信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 温熱処置と伸張性運動を組み合わせたトレーニングが筋痛・筋損傷に及ぼす影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.33 Vol.33

 要旨

 本研究は,伸張性収縮を用いたトレーニングの1日前に行う温熱処置が,筋損傷および筋痛の軽減に有効かを明らかにすることであった.一般成人男性13名が本実験に参加し,伸張性運動の1日前に処置を行わない群(CON:n=7),または上腕屈筋群に対してマイクロ波治療器による温熱処置(150W,20分間)を行う群(HEAT:n=6)のいずれかに群分けされた.被験者は伸張性運動(10回×3セット)を,週に2回,2週間の計4回を行った(ECC1-4).筋損傷・筋痛を評価するために,被験者は,最大等尺性筋力,肘関節可動域,上腕周径囲,血中CK活性,および筋痛の測定を受けた.その結果,ECC3の前後における肘関節可動域が,CON群と比較してHEAT群で有意に大きかった.しかし,その他の指標に差は認められなかった.温熱処置と伸張性運動の反復は,筋痛の発現の程度を抑制しないが,筋損傷の一部症状を早期に回復させる可能性が示唆された.

「デサントスポーツ科学」第33巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 佐賀典生*1,内藤久士*2,形本静夫*2
大学・機関名 *1 帝京大学,*2 順天堂大学

キーワード

温熱処置筋損傷伸張性運動マイクロ波治療肘関節可動域