アスリート向け高性能スポーツ・マウスガードの開発 ―ガラスファイバー強化型新規材料の創製と応用―
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.35 Vol.35】
要旨
薄くて装着感を向上させかつ強度および衝撃吸収能力が維持・向上するスポーツ・マウスガード(MG)製作を目指し,スポーツ・MG材料へのガラスファイバーにて強化する方法を応用した新規材料の開発に関する基礎的研究を行った.真空ポンプ吸引下で加熱・圧接することで従来MG材料にガラスファイバーを埋入し,新規材料を創製した.新規材料の基礎的物性評価として,3点曲げ試験から曲げ強度の飛躍的向上を,剥離試験から従来材料との接着性を確認した.創製した新規材料を用いて,プロトタイプMGを製作したところ,成形性は良好で臨床応用が可能と考えられた.しかし,装着による耐衝撃時の歯のひずみ抑制効果は向上が見られなかった.今後,飛躍的に向上した機械的性質を生かして構造を工夫することで,ガラスファイバー強化型のMG材料をアスリート向け高性能スポーツ・MGに臨床応用が可能となっていくと考えられた.
「デサントスポーツ科学」第35巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興団体
薄くて装着感を向上させかつ強度および衝撃吸収能力が維持・向上するスポーツ・マウスガード(MG)製作を目指し,スポーツ・MG材料へのガラスファイバーにて強化する方法を応用した新規材料の開発に関する基礎的研究を行った.真空ポンプ吸引下で加熱・圧接することで従来MG材料にガラスファイバーを埋入し,新規材料を創製した.新規材料の基礎的物性評価として,3点曲げ試験から曲げ強度の飛躍的向上を,剥離試験から従来材料との接着性を確認した.創製した新規材料を用いて,プロトタイプMGを製作したところ,成形性は良好で臨床応用が可能と考えられた.しかし,装着による耐衝撃時の歯のひずみ抑制効果は向上が見られなかった.今後,飛躍的に向上した機械的性質を生かして構造を工夫することで,ガラスファイバー強化型のMG材料をアスリート向け高性能スポーツ・MGに臨床応用が可能となっていくと考えられた.
「デサントスポーツ科学」第35巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興団体
研究者名 | 中禮宏,深沢慎太郎,高橋英和,宇尾基弘,上野俊明 |
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大学・機関名 | 東京医科歯科大学大学院 |
キーワード