信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF MRI を利用した靴着用時における靴のフィット性決定要因の検討

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.35 Vol.35

 要旨

 適切な靴を選ぶ際の重要なポイントの1つは,靴が足にフィットしていること,すなわち,靴のフィット性である.しかし,靴着用時における足部変形に関してあまり調査されておらず,靴のフィット性の評価方法も未だ確立されていない.そこで本研究では,靴着用時の足部変形を撮像可能なMRI装置を用いて靴着用時における靴のフィット性を決定する要因を検討した.アンケート調査により靴のフィット性を評価する部位は,ボール部周辺であることが分かった.靴着用時における足部の高さ方向の変形が足幅方向の変形よりも靴のフィット性に影響を及ぼすことが示唆された.裸足時に足部は高さ方向の厚みが減少して足幅が広がるが,靴着用時にも裸足時と同様な変形が足部に生じることが必要であると考えられる.よって,フィット性の良い靴を購入する際,立位状態で靴のフィット性を評価し,高さ方向にも幅方向にも足部変形が可能なスペースがボール部周辺に存在するような靴を選択することが重要である.

「デサントスポーツ科学」第35巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 吉田宏昭
大学・機関名 信州大学

キーワード

フィット性MRIボール部裸足足幅