信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 低酸素環境での有酸素性運動による変動に関する研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.35 Vol.35

 要旨

 本研究の目的は,低酸素環境における有酸素性運動が血糖変動に及ぼす影響を持続血糖モニター(CGM)を用いて明らかにすることであった.健常男性5名を被験者とした.2日間のグルコース濃度連続モニターを2回実施した(常酸素試行,低酸素試行).1日目は非運動実施日(コントロール)とした.2日目の9時30分より,常酸素(20.9%)または低酸素ガス(12.0〜13.0%)を吸入しながら中強度の自転車エルゴメータ運動を60分間行った.2日目に実施した運動中のグルコース濃度は,常酸素試行,低酸素試行とも1日目と比較して低い値を示した.運動後の昼食および夕食による血糖値の上昇は両試行とも1日目より低い値が見られた.しかしながら,低酸素試行と常酸素試行でグルコース濃度に差が認められなかった.これらの結果から,健常者においてはグルコース濃度に対する有酸素性運動の効果に低酸素環境は影響しないことが明らかとなった.

「デサントスポーツ科学」第35巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 押田芳治*1,石田浩司*1,小池晃彦*1,片山敬章*1,後藤一成*2
大学・機関名 *1 名古屋大学,*2 立命館大学

キーワード

有酸素性運動血糖変動持続血糖モニター常酸素試行低酸素試行