信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 消防用防護服着用時に実施する 運動・バランス能力テストの有効性検討

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.36 Vol.36

 要旨

 本研究は消防用防護服着用時の動作性評価ができる準評価テスト方法を提案するため行われた.個人防護装備の重さとのデザインが,バランス能力に及ぼす影響を検討した.また,運動能力テスト,バランス能力テスト,重心動揺測定方法の有効性を調べ,より判別力が高い方法を提案することに着目した.10名の男子大学生を被験者とし,着衣条件は以下の5条件とした:①0.5kgの運動服,②8.7kgの防護服,③防護服と13.1kg空気呼吸器,④防護服と6.9kg空気呼吸器,⑤防護服と6.9kg空気呼吸器(改善されたハーネス付き).各条件の着衣後に運動能力とバランス能力テスト,重心動揺測定を行った結果,空気呼吸器の重さが重くなるほど着用者のバランス能力が低下する傾向が認められたが,デザインの違いによる動作性の変化は見られなかった.本研究結果で運動能力とバランス能力テストが,重心動揺測定法より有意な条件間の差異が認められたため,より有効な測定方法になることが示唆された.

「デサントスポーツ科学」第36巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 ソンスヨン*1,村木里志*2
大学・機関名 *1 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, *2 九州大学大学院

キーワード

消防用防護服個人防護装備バランス能力空気呼吸器運動能力バランス能力テスト重心動揺測定法