ウェアラブルデバイスを用いた深部体温の予測モデルの構築―熱中症罹患リスクのリアルタイム評価法の開発を目指して―
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.47 Vol.47】
要旨
熱中症予防には深部温(Tcore)のモニタリングが重要であるが,従来のTcore 測定および予測モデルには限界がある.本研究では,スマートウォッチ型ウェアラブルセンサーへのモデル搭載を最終目標として,前腕皮膚温(Tforearm)と生理(心拍数,運動時間)・環境(環境温度,湿度),個人パラメーター(性別,体格指数)を変数とした新しいTcore 予測モデルを開発することを目的とした.若齢成人12 名を対象とし,Tcore の指標として耳内温(Tear)の予測モデルを,環境温度35℃,相対湿度60%の管理された暑熱環境下での多段階トレッドミル運動において各変数を重回帰分析に投入し,モデルを開発した.実測Tear と予測Tearの一致度は,級内相関係数(ICC2,1)とBland-Altmanプロット解析によるBiasを算出し評価した.重回帰モデルを暫定的に構築し,体温調節反応の変化が顕著となったTear =37.5℃の変曲点前後でモデルを再構築することで予測精度が向上した(ICC2,1 = 0.968, P < 0.001; Bias = 0.001).各対象者のパラメーターをモデル式に当てはめると,ICC2,1 は0.861?0.995(all P < 0.001),Biasは,- 0.136?0.097の範囲であった.これらの結果は,Tforearm を用いた予測モデルがTcore のリアルタイムセンシングに一定の実用的なアプローチとなる 可能性を示唆している.
「デサントスポーツ科学」 第47巻/公益財団法人石本記念デサントスポーツ科学振興財団
熱中症予防には深部温(Tcore)のモニタリングが重要であるが,従来のTcore 測定および予測モデルには限界がある.本研究では,スマートウォッチ型ウェアラブルセンサーへのモデル搭載を最終目標として,前腕皮膚温(Tforearm)と生理(心拍数,運動時間)・環境(環境温度,湿度),個人パラメーター(性別,体格指数)を変数とした新しいTcore 予測モデルを開発することを目的とした.若齢成人12 名を対象とし,Tcore の指標として耳内温(Tear)の予測モデルを,環境温度35℃,相対湿度60%の管理された暑熱環境下での多段階トレッドミル運動において各変数を重回帰分析に投入し,モデルを開発した.実測Tear と予測Tearの一致度は,級内相関係数(ICC2,1)とBland-Altmanプロット解析によるBiasを算出し評価した.重回帰モデルを暫定的に構築し,体温調節反応の変化が顕著となったTear =37.5℃の変曲点前後でモデルを再構築することで予測精度が向上した(ICC2,1 = 0.968, P < 0.001; Bias = 0.001).各対象者のパラメーターをモデル式に当てはめると,ICC2,1 は0.861?0.995(all P < 0.001),Biasは,- 0.136?0.097の範囲であった.これらの結果は,Tforearm を用いた予測モデルがTcore のリアルタイムセンシングに一定の実用的なアプローチとなる 可能性を示唆している.
「デサントスポーツ科学」 第47巻/公益財団法人石本記念デサントスポーツ科学振興財団
| 研究者名 | 渡邊裕宣, 永島計 |
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| 大学・機関名 | 早稲田大学 |
キーワード


