信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 衝撃吸収材を目指したキトサン誘導体による新規高分子材料創製

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.47 Vol.47

 要旨

 本研究では,キトサン(CS)と修飾ポリカーボネート系共重合体PTMCをブレンドすることで,新規の柔軟性と生分解性を備えた高分子材料を開発した.PTMCにはポリオールとして機能するN-メチル-D-グルカミンをグラフト化し,水素結合の強化を目的としたPTTG (poly (TMC-co-TMC-glucamine))を合成した.CS とPTTG のブレンド膜は溶媒キャスティング法で作製され,FT-IRおよびTGAによる評価により,波数のシフトやT10 の低下が確認され,化学構造および熱安定性の変化が示唆された.力学的性能では,CS75PTTG25 の組成において引張強度が16.0 ±2.6 MPaに向上し,柔軟性も最大55.9 ± 6.6 MPaまで改善された.これらの特性向上のメカニズムについても詳細に検討されている.得られたCS/PTTGブレンド膜は,生分解性と優れた機械的特性を両立し,環境対応型包装材や医療用素材,衝撃吸収材など多用途への展開が期待される.

 「デサントスポーツ科学」 第47巻/公益財団法人石本記念デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 網代広治
大学・機関名 奈良先端科学技術大学院大学

キーワード

キトサン 分解性高分子 多価アルコール ブレンド 引張強度