信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF Foot wear 装着下での足部運動解析手法の確立

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.45 Vol.45

 要旨

 靴の中での距舟関節の運動はスポーツ障害の発生機序の解明に重要であるが,通常の靴の強度を保った状態での解析手法がない.そこで靴を装着下で計測可能な伸縮性ひずみセンサー(STR) を用いて,距舟関節の運動解析を試みた.健常成人男性14 名14 足を対象に,X線による距舟関節被覆角(TNCA) を坐位と立位で計測し,同様の姿勢でSTRを用いてアーチに加わるひずみをアーチストレイン(AS) として計測した.なお,ASの計測は4つの貼付法とTNCAの変化との相関を分析した.最も相関の高い方法で裸足条件と靴条件でのランニング動作のAS波形の変化を検証した.内果と舟状骨を結ぶ線かつ床面に対して50度下方に傾斜をつけて貼付した条件がTNCAの変化と相関が高かった(r=0.60,p=0.02).ランニング中のASは靴条件と靴なし条件間に有意差を認めなかった.すなわちSTRによるAS計測によりランニング中,靴を装着した状態でも距舟関節の運動を評価できる可能性がある.

 「デサントスポーツ科学」 第45巻/公益財団法人石本記念デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 工藤慎太郎, 山口 功, 堤 真大
大学・機関名 森ノ宮医療大学

キーワード

伸縮性ひずみセンサー距舟関節ランニング