被服環境が暑熱環境下植物工場内の作業負担に及ぼす影響
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.42 Vol.42】
要旨
太陽光利用型植物工場でのトマト栽培作業を対象に,被服環境が作業負担に及ぼす影響を検討した.植物工場内のWBGT (Wet bulb globe temperature),作業者の心電図,鼓膜温,快適感などの着心地に関する主観評価,運動強度の主観評価,衣服内温湿度を測定した.その結果,次のことが分かった.(1) 植物工場内のWBGTは,午前においても31 度以上であり,熱中症のリスクが非常に高い.(2) 心電図の% HRR (Percentageof Heart Rate Reserve) から,マスクの着用により運動強度はわずかに上昇する傾向があり,冷却ベストの着用,ファン付き作業服の着用により運動強度は低下する傾向にあった.(3) 自覚的な作業強度は,マスク着用により高くなり,保冷剤を用いた着衣条件では主観的に作業負荷が小さいと評価された.(4) 衣服内温湿度の測定結果から,ファン付き作業服は衣服内温湿度を低く保つことが確認できた.
「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
太陽光利用型植物工場でのトマト栽培作業を対象に,被服環境が作業負担に及ぼす影響を検討した.植物工場内のWBGT (Wet bulb globe temperature),作業者の心電図,鼓膜温,快適感などの着心地に関する主観評価,運動強度の主観評価,衣服内温湿度を測定した.その結果,次のことが分かった.(1) 植物工場内のWBGTは,午前においても31 度以上であり,熱中症のリスクが非常に高い.(2) 心電図の% HRR (Percentageof Heart Rate Reserve) から,マスクの着用により運動強度はわずかに上昇する傾向があり,冷却ベストの着用,ファン付き作業服の着用により運動強度は低下する傾向にあった.(3) 自覚的な作業強度は,マスク着用により高くなり,保冷剤を用いた着衣条件では主観的に作業負荷が小さいと評価された.(4) 衣服内温湿度の測定結果から,ファン付き作業服は衣服内温湿度を低く保つことが確認できた.
「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 松岡敏生*1, 磯山陽介*2, 北村八祥*2 |
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大学・機関名 | *1 三重県工業研究所, * 2 三重県農業研究所 |
キーワード