筋音図と筋電図の同時計測による関節運動に寄与する筋群の質的評価
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.42 Vol.42】
要旨
本研究では,大腿四頭筋群に対して開発した 筋音(Mechanomyography: MMG) / 筋 電(Electromyography: EMG)ハイブリッドセンサシステムから得られるEMGとMMGを同時計測し,筋収縮時の電気的/機械的側面からペダリング運動における筋パフォーマンスを評価することを目的とした.健常な成人男性9名が実験に参加した.ペダリング運動は着座してペダリング可能なリカンベントバイクを用いて実施した.対象とする筋は大腿四頭筋のうち内側広筋(Vastus medialis:VM)と外側広筋(Vastus lateralis: VL)とし,ペダリング中のEMGと変位MMG(displacementMMG: dMMG) をそれぞれ計測した.ケイデンスは30rpm一定とし,ペダリング負荷を30Wから150Wまで30Wずつ増加させた.計測は30 秒間,サンプリング周波数1kHzとした.VLはVMよりもペダリングに対する寄与率が大きかった.また,EMGとdMMGの相関関係から,VLの筋音筋電比はVMより大きいことが確認された.これらの結果により,EMGとMMGの複合的評価は運動時に発揮される筋パフォーマンスを反映する指標となる可能性が示唆された.
「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
本研究では,大腿四頭筋群に対して開発した 筋音(Mechanomyography: MMG) / 筋 電(Electromyography: EMG)ハイブリッドセンサシステムから得られるEMGとMMGを同時計測し,筋収縮時の電気的/機械的側面からペダリング運動における筋パフォーマンスを評価することを目的とした.健常な成人男性9名が実験に参加した.ペダリング運動は着座してペダリング可能なリカンベントバイクを用いて実施した.対象とする筋は大腿四頭筋のうち内側広筋(Vastus medialis:VM)と外側広筋(Vastus lateralis: VL)とし,ペダリング中のEMGと変位MMG(displacementMMG: dMMG) をそれぞれ計測した.ケイデンスは30rpm一定とし,ペダリング負荷を30Wから150Wまで30Wずつ増加させた.計測は30 秒間,サンプリング周波数1kHzとした.VLはVMよりもペダリングに対する寄与率が大きかった.また,EMGとdMMGの相関関係から,VLの筋音筋電比はVMより大きいことが確認された.これらの結果により,EMGとMMGの複合的評価は運動時に発揮される筋パフォーマンスを反映する指標となる可能性が示唆された.
「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 福原真一*1, 岡久雄*2, 小野紗佑里*1, 河島隆貴*3 |
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大学・機関名 | *1 川崎医療福祉大学, * 2 岡山大学, * 3 川崎リハビリテーション学院 |
キーワード