暑熱下における休息間の身体冷却が女性の運動パフォーマンスに及ぼす影響
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.42 Vol.42】
要旨
本研究の目的は,暑熱下における運動間の休息中に行う身体冷却が女性の高強度運動パフォーマンスに与える影響を検討することであった.運動習慣のある女性9 名,男性9 名を対象に,暑熱下(室温35℃,相対湿度50%) における2 試行の無作為化交差試験を実施した.本試験では,15 分間の運動間の休息(HT) を挟む,30分間の自転車運動を2回(前・後半) 行った.HTでは,安静座位(CON) またはクーリングベストの着用・体重あたり5 gのアイススラリーの摂取の併用(COOL)のいずれかを行った.主評価項目は前・後半終了前5分間のタイムトライアル(TT) パフォーマンスとした.運動間の休息中の身体冷却によって,男女ともに生理的指標および主観的指標が改善した.男性は後半のTTパフォーマンスが高い値で維持されたが,女性では改善されなかった.本研究で用いた身体内部・外部冷却の併用は,女性の熱中症の発症リスクを軽減する可能性があるものの高強度運動パフォーマンスを改善しないことが示された.
「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
本研究の目的は,暑熱下における運動間の休息中に行う身体冷却が女性の高強度運動パフォーマンスに与える影響を検討することであった.運動習慣のある女性9 名,男性9 名を対象に,暑熱下(室温35℃,相対湿度50%) における2 試行の無作為化交差試験を実施した.本試験では,15 分間の運動間の休息(HT) を挟む,30分間の自転車運動を2回(前・後半) 行った.HTでは,安静座位(CON) またはクーリングベストの着用・体重あたり5 gのアイススラリーの摂取の併用(COOL)のいずれかを行った.主評価項目は前・後半終了前5分間のタイムトライアル(TT) パフォーマンスとした.運動間の休息中の身体冷却によって,男女ともに生理的指標および主観的指標が改善した.男性は後半のTTパフォーマンスが高い値で維持されたが,女性では改善されなかった.本研究で用いた身体内部・外部冷却の併用は,女性の熱中症の発症リスクを軽減する可能性があるものの高強度運動パフォーマンスを改善しないことが示された.
「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 長谷川博, 柳岡拓磨, 岩橋眞南実 |
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大学・機関名 | 広島大学大学院 |
キーワード