信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 高負荷スクワット運動が腰椎椎間板に及ぼす急性の影響 -腰椎前弯角度,体幹筋の筋量および下肢柔軟性との関連性-

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.42 Vol.42

 要旨

 本研究は,MRIを用いて高負荷スクワット運動が腰椎椎間板に与える力学的ストレスを評価するとともに,そのストレスの程度が個人の腰椎前弯角,体幹筋の横断面積および下肢柔軟性と関連を示すのかを検証することを目的とした.男女13名を対象に,スクワット( 最大挙上重量の80%の重り,8 回5 セット) 前後で,腰椎のMRI拡散強調像を取得し,各椎間板のapparent diffusion coefficient値( ADC;髄核内の水の動きを評価)を算出した.加えて,MRIを用いて腰椎前弯角と体幹筋の横断面積を算出するとともに,股関節屈曲と足関節背屈の関節可動域を計測した.スクワット運動後にL4/5ならびにL5/S1の椎間板は有意なADC値の低下を示したが,それらの変化は腰椎前弯角,体幹筋の横断面積および下肢柔軟性と有意な相関を示さなかった.高負荷スクワット運動は下位の腰椎椎間板に力学的なストレスを与えやすいが,そのストレスは個人の腰椎前弯角,体幹筋の横断面積および下肢柔軟性と関連性をもたなかった.

 「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 柳澤修*1, 金岡恒治*2, 松永直人*3, 安達玄*2, 押川智貴*2
大学・機関名 *1 上武大学, *2 早稲田大学, *3 聖学院大学

キーワード

スクワットMR拡散強調像腰椎前弯角度体幹筋横断面積下肢柔軟性