あがりを防止する左手把握素材の スポーツウエアへの実装
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.42 Vol.42】
要旨
重要な動作直前に左手でボールを反復把握すると右半球が賦活し,プレッシャー下でも「あがり」を防止できることが報告されている.本研究では,試合会場でも反復把握を可能とすべく,適切な把握材を同定し,それをスポーツウエアに実装することを目的とした.実験1 では3 種類の部材を左手で反復把握した後の安静時脳波を分析した.周波数分析では有意でなかったものの,発泡ポリエチレンフォームの左手把握後にα偏側性スコア( AAS) が最低値を示した.そこで実験2では,テニスのセカンドサーブ課題を用いて発泡ポリエチレンフォームの把握効果を検証した.左手把握を行った群はプレッシャーテストで緊張を高めた一方で,セカンドサーブスコアは高値を示したが,統計的に有意でなかった.最後に実験で用いた把握材を実装したウエアを試作した.
「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
重要な動作直前に左手でボールを反復把握すると右半球が賦活し,プレッシャー下でも「あがり」を防止できることが報告されている.本研究では,試合会場でも反復把握を可能とすべく,適切な把握材を同定し,それをスポーツウエアに実装することを目的とした.実験1 では3 種類の部材を左手で反復把握した後の安静時脳波を分析した.周波数分析では有意でなかったものの,発泡ポリエチレンフォームの左手把握後にα偏側性スコア( AAS) が最低値を示した.そこで実験2では,テニスのセカンドサーブ課題を用いて発泡ポリエチレンフォームの把握効果を検証した.左手把握を行った群はプレッシャーテストで緊張を高めた一方で,セカンドサーブスコアは高値を示したが,統計的に有意でなかった.最後に実験で用いた把握材を実装したウエアを試作した.
「デサントスポーツ科学」 第42巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 正木宏明 |
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大学・機関名 | 早稲田大学 |
キーワード