脊髄相反性抑制に着目した力みのメカニズムの解明
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.41 Vol.41】
要旨
本研究の目的は,ヒラメ筋 (Sol) と前脛骨筋 (TA) のco-contraction中の筋活動量の割合変化を調べ,脊髄相反性抑制 (RI) のメカニズムの一端を明らかにすることとした.対象は健常成人20名とした.RIの計測は,条件-試験刺激間隔 (CTI) を-2ms, 2ms (Ia相反抑制),20ms (D1抑制) と条件刺激をしない試験刺激のみ (single) を加えた4条件を刺激条件とした.また,刺激回数は刺激条件をランダムに合計60回(4条件×15回) 刺激した.Co-contraction課題 (Solvs TA) は,Task A (0%MVC vs 0%MVC), Task B (5%MVC vs 5%MVC), Task C (15%MVC vs 15%MVC), Task D (5%MVC vs 15%MVC), Task E (15%MVC vs 5%MVC) の5課題とした.CTI が2ms では,Task A, B, C, D でsingle と比較してH反射振幅値が有意に減少した.co-contraction 課題間の比較は,Task A, B, C, D がTask E よりH反射振幅値が有意に減少した. CTI が20ms では,Task A, B, C, D, E でsingle と比較してH反射振幅値が有意に減少した.Co-contraction 課題間の比較は,Task A, BがTask EよりH反射振幅値が有意に減少した.15%MVC以下でのco-contraction において,Ia相反抑制とD1抑制はヒラメ筋と前脛骨筋の筋活動比 (Sol / TA ratio) に依存して変調する可能性が示唆された.
「デサントスポーツ科学」 第41巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
本研究の目的は,ヒラメ筋 (Sol) と前脛骨筋 (TA) のco-contraction中の筋活動量の割合変化を調べ,脊髄相反性抑制 (RI) のメカニズムの一端を明らかにすることとした.対象は健常成人20名とした.RIの計測は,条件-試験刺激間隔 (CTI) を-2ms, 2ms (Ia相反抑制),20ms (D1抑制) と条件刺激をしない試験刺激のみ (single) を加えた4条件を刺激条件とした.また,刺激回数は刺激条件をランダムに合計60回(4条件×15回) 刺激した.Co-contraction課題 (Solvs TA) は,Task A (0%MVC vs 0%MVC), Task B (5%MVC vs 5%MVC), Task C (15%MVC vs 15%MVC), Task D (5%MVC vs 15%MVC), Task E (15%MVC vs 5%MVC) の5課題とした.CTI が2ms では,Task A, B, C, D でsingle と比較してH反射振幅値が有意に減少した.co-contraction 課題間の比較は,Task A, B, C, D がTask E よりH反射振幅値が有意に減少した. CTI が20ms では,Task A, B, C, D, E でsingle と比較してH反射振幅値が有意に減少した.Co-contraction 課題間の比較は,Task A, BがTask EよりH反射振幅値が有意に減少した.15%MVC以下でのco-contraction において,Ia相反抑制とD1抑制はヒラメ筋と前脛骨筋の筋活動比 (Sol / TA ratio) に依存して変調する可能性が示唆された.
「デサントスポーツ科学」 第41巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 平林怜,江玉睦明,大西秀明 |
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大学・機関名 | 新潟医療福祉大学 |
キーワード