信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 運動時の筋長の違いがトレーニングにより生じる筋肥大の程度に及ぼす影響 -上肢筋群を対象に-

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.41 Vol.41

 要旨

 本研究では,二関節筋である上腕三頭筋長頭(TBL) に着目し,運動時の筋長の違いがトレーニングにより生じる筋肥大の程度に及ぼす影響を検証した.健常若年男女21名が,片方の腕を肩関節屈曲180゚固定のLong条件 (L),もう一方を0゚固定のShort条件 (S) とし,ケーブルマシンを用いた動的肘関節伸展 (可動域90~0゚) トレーニングを週2日,12週間行った.負荷は最大挙上重量の70%とし,回数は10回反復/セット,5セット/日とした.トレーニングにより,MRIから測定した上腕三頭筋の横断面積は両条件で増加したが,その程度はL (23%) がS (16%) よりも有意に大きかった.筋別にみると,各筋の横断面積は両条件で有意に増加したが,その程度はTBLでのみL (33%) がS (21%) よりも大きかった.本研究の結果から,筋長が長い状態でトレーニングを行うことにより,筋肥大効果が促進されることが示唆された.

 「デサントスポーツ科学」 第41巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 前大純朗,金久博昭
大学・機関名 立命館大学

キーワード

二関節筋上腕三頭筋肘関節伸展運動肩関節0度屈曲肩関節180度屈曲