呼吸筋力を向上させるトレーニングプログラムの確立 -高強度負荷に着目して-
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.41 Vol.41】
要旨
本研究の主な目的は,吸息筋トレーニング時の吸気抵抗値の違いが6週間後の最大吸気口腔内圧(PImax)へ与える影響を検討することであった.24名の大学男子水泳部員(19±4歳)をコントロール群(n=8),50% 負荷のトレーニング群(n=8),75% 負荷のトレーニング群(n=8)に分けた.2つのトレーニング群は,PImax の50%および75% の抵抗をかけた装置を口に咥え,全力で吸引する運動様式をトレーニングに用いた. 30回/ セッション,2セッション/ 日,6日/ 週を6週間実施した.6週間前後に,PImax と50m自由形泳タイムの測定を行った.PImax は,全ての群において6週間後に有意に増加し,その増加率は群間に差がなかった.50m自由形泳タイムは,全ての群において6週間後に有意な変化が見られなかった.以上の結果より,吸気抵抗値の違いは,吸息筋トレーニングの効果に影響を及ぼさないこと,PImax の向上は,競技レベルが高い競泳選手の自由形泳パフォーマンスに影響を与えないことが明らかとなった.
「デサントスポーツ科学」 第41巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
本研究の主な目的は,吸息筋トレーニング時の吸気抵抗値の違いが6週間後の最大吸気口腔内圧(PImax)へ与える影響を検討することであった.24名の大学男子水泳部員(19±4歳)をコントロール群(n=8),50% 負荷のトレーニング群(n=8),75% 負荷のトレーニング群(n=8)に分けた.2つのトレーニング群は,PImax の50%および75% の抵抗をかけた装置を口に咥え,全力で吸引する運動様式をトレーニングに用いた. 30回/ セッション,2セッション/ 日,6日/ 週を6週間実施した.6週間前後に,PImax と50m自由形泳タイムの測定を行った.PImax は,全ての群において6週間後に有意に増加し,その増加率は群間に差がなかった.50m自由形泳タイムは,全ての群において6週間後に有意な変化が見られなかった.以上の結果より,吸気抵抗値の違いは,吸息筋トレーニングの効果に影響を及ぼさないこと,PImax の向上は,競技レベルが高い競泳選手の自由形泳パフォーマンスに影響を与えないことが明らかとなった.
「デサントスポーツ科学」 第41巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 安藤良介*1,大沼勇人*2,鈴木康弘*3,大家利之*4,草薙健太*5 |
---|---|
大学・機関名 | *1*2*3 国立スポーツ科学センター,*4*5 中京大学 |
キーワード