信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 抵抗性運動時の血圧上昇に及ぼすクロストレーニングの効果

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.41 Vol.41

 要旨

 運動時血圧は心血管疾患の独立した危険因子である.本研究では,有酸素性運動と低強度抵抗性運動のクロストレーニングが抵抗性運動時の血圧に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした. 43人の健康な中高齢者が対照群(生活習慣を変えない)と介入群(週3回のウォーキング[60~75% 最大心拍数,30分間]および筋力づくり運動[4種目,8~10回×2~3セット,主に自体重による])に分かれて実験に参加し,介入期間(6週間)の前後で安静時およびアームカール運動時(最大挙上重量の20% および40%)に血圧を測定した.その結果,介入前に比べて介入後に,介入群における運動時の収縮期血圧(systolic blood pressure, SBP)は低値を示した.また,運動時SBP の低下量は対照群に比べて介入群で大きかった.安静時のSBP に,介入期間中の変動は認められなかった.これらの結果から,有酸素性運動と低強度抵抗性運動のクロストレーニングは抵抗性運動時の血圧を低下させると考えられた.

 「デサントスポーツ科学」 第41巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 大槻毅,吉川徹,膳法亜沙子
大学・機関名 流通経済大学

キーワード

抵抗性運動有酸素性運動収縮期血圧クロストレーニング高齢者