信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 先端工学を活用した脚のむくみ(浮腫)の包括的評価とその応用 - スポーツ用弾性靴下の効果と作用機序の検討 -

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.40 Vol.40

 要旨

本研究の目的は,我々がこれまでに開発・確立した評価系を用いて運動により生じる脚のむくみとその回復について検討すること,およびスポーツ用弾性靴下による脚のむくみ軽減効果を検討することであった.健康な若齢男女が片脚のレジスタンス運動(カーフレイズ)を行った前後と1,2,5 日後において,脚のむくみの指標となる下腿部周囲長,下腿部細胞外液量指標(生体電気インピーダンス法),足部・下腿部の体積(改良版の水置換法),腓腹筋スティフネス(超音波せん断波エラストグラフィ)などを測定した.運動時,一方の脚のみに弾性靴下を着用させた.結果から,カーフレイズにより生じる脚のむくみは一過的であり,筋の損傷や炎症に由来するとされる運動1 日後以降のむくみは起こらないことがわかった.また,弾性靴下の着用脚で運動2 日後に観察された筋力低下の軽減については,むくみの除去や軽減とは独立したメカニズムの関与が示唆された.

 「デサントスポーツ科学」 第40巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 佐々木一茂*1, 越智英輔*2
大学・機関名 *1日本女子大学, *2法政大学

キーワード

体水分量運動超音波法筋力衣服圧