信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

強度・耐衝撃性を3割高めた炭素繊維シートを開発(TORAY) 2017年6月

【大分類:6. 製品 小分類:6.5 2017年度 新製品

 東レは、シート状の炭素繊維複合材料で従来品と比べて強度・耐衝撃性を約30%高める技術を開発した。
 従来は強度と耐衝撃性を同時に高めることは難しかったが、樹脂を染み込ませた素材で、樹脂の設計を分子レベルで見直すことで実現した。高い性能が求められる航空宇宙用途での採用拡大を狙う。機能を高めたのは「プリプレグ」と呼ばれるシート状の素材。炭素繊維に染み込ませる特別な樹脂を新たに開発した。樹脂の分子構造を微細なレベルで設計した。これまで使っていなかった成分なども添加することで、炭素繊維の性能を生かせる樹脂とした。
 この樹脂を複合したプリプレグの引張り強度は、-60℃の低温環境下で従来比約30%、80℃の高温下では約20%向上した。耐衝撃性は30%向上した。
研究者名 東レ
大学・機関名 東レ

キーワード

炭素繊維高強度化耐衝撃性