信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 減量後の体重維持に寄与する活動・座位・睡眠パターンの解明

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.39 Vol.39

 要旨

 本研究では,身体活動,座位行動,睡眠を客観的に測定し,日本人における減量後の体重維持の成功要因を探索することを目的とした.対象者は10%以上の減量を経験した成人男女とした.身体活動と座位行動は左腰部に装着した活動量計で,睡眠は非きき腕手首に装着した睡眠計を用いて2週間にわたって計測した.最高体重と現体重の差から算出した体重維持率と身体活動,座位行動,睡眠の関連を線形回帰分析により検証した.分析対象者は25人(女性16人)で,平均body mass indexは23.4kg/m²,体重維持率の中央値は12.5%であった.体重維持率が中央値未満に比べ,中央値以上で総睡眠時間が高い傾向にあった(調整平均値差:66.1分,95%信頼区間:-14.0,146.3分,P=0.10).その他の変数と体重維持率に顕著な関連は認められなかった.減量後の体重維持率が高い者は睡眠時間が長い傾向にあることが示唆された.本研究は対象者数が十分でないため,今後さらなる検証が必要である.

「デサントスポーツ科学」第39巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 笹井浩行*1, 中田由夫*2
大学・機関名 *1 東京大学大学院, *2 筑波大学

キーワード

体重維持身体活動座位行動睡眠