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信州大学医学部保健学科検査技術科学専攻ホームページへようこそ

検査技術科学専攻について

 検査技術科学専攻は、病院検査室をはじめとする臨床検査に携わる高度な技術と知識を有する臨床検査技師の養成を主眼としており、臨床検査技師国家資格の受験資格を得ることができます。臨床検査技師は、病院で患者さんに対して検査を行う医療従事者で、医学関係の様々な分析方法について多くの知識を必要とする職業です。
 本専攻では、医学系の科学者"Clinical laboratory scientist"の養成を目指して教育を行っており、医学関連の様々な高度な技術を学ぶことが出来、大学院教育も充実しています。大学病院や市中病院のみならず、科学の研究に関わる企業や科学捜査研究所への就職実績も豊富です。

 

お知らせ

2024/06/11Gallery
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2024/03/21その他
🌸本日卒業式🌸4年生31名、修士課程14名、博士課程1名が晴れやかに巣立ちました!
2023/07/21Gallery
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2023/03/22Gallery
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2023/03/21その他
🌸本日卒業式🌸4年生37名、修士課程9名、博士課程1名が晴れやかに巣立ちました!
2023/01/25Gallery
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2023/01/10その他
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本専攻の特徴

医師・臨床検査技師としての臨床経験豊富な教員による最先端医療に関する講義・実習を開講しており、下記のようなカリキュラムを運用しています。

  • 1年次から病院見学や検査機器を用いた実習を実施
  • 多くの専門科目の講義・学内実習は2年次、3年次に実施
  • 4年次には信州大学医学部附属病院や外部協力医療機関での12週間の臨地実習および4か月間の卒業研究を実施

👇専攻紹介動画には実習風景や在学生のメッセージが盛り沢山♪是非ご視聴ください!!

専門科目について

専門科目

 上記専門科目を履修することで、臨床検査学領域を網羅します。
 臨床検査は大きく分けて、ヒトから採取された血液・尿・組織等を対象とする検体検査と、ヒトそのものを対象とする生体検査の2種類に分類されます。代表的な検査についてもう少し詳しく説明します。

 ☞詳細な画像や実習風景は”gallary”へ!!

    検体検査

    臨床化学検査

     生化学的方法や免疫化学的方法など様々な分析法を駆使して血液や尿などの体液中に存在する生体成分を測定します。測定対象となる生体成分は、無機質、糖質、脂質、酵素、ホルモン、腫瘍マーカーなど多岐にわたります。これらの成分の増減を精密かつ正確に捉えることにより、健康状態の把握、病気の診断、治療効果の評価が可能になります。

    免疫検査/輸血検査

     免疫検査は、目に見えない抗原や抗体を、目に見えるようにして検出する検査手法です。例えば、細菌やウイルス感染症の診断(例:コロナウイルス感染症の抗原検査)、がんの早期発見や治療効果の判定、アレルギーの診断に利用されています。
     輸血検査は、輸血が必要な患者さんに安全で適切な輸血を行うため、血液型や輸血をする血液が患者さんに適合するかどうかを調べます。

    血液検査

     血液を用いる検査のうち、特に血液の細胞を調べます。赤血球、白血球や血小板に関して測定したり、顕微鏡での観察をすることで異常がわかります。また、血液が体外では固まる働き(凝固)を血栓止血機構といいますが、血液で評価できる凝固に関わる成分を調べて、血栓止血の働きに関して血が止まりにくくなる(出血傾向)や血管が詰まる(血栓症)の原因を調べます。

    一般検査

     一般検査では、尿、便、体腔液(髄液、胸水、腹水、液)など幅広い種類の材料を検査しています。多くのみなさんが経験したことがある試験紙検査に加えて、尿中の細胞を顕微鏡で観察することもあります。検査材料中の様々な成分を調べることで、病気の診断や治療効果判定に利用されています。

    遺伝子・染色体検査

     遺伝子検査は、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を利用してDNAやRNA(RNAの場合は逆転写反応によりcDNA)を増幅し核酸の存在や塩基の違いを検査します。染色体検査は、光学顕微鏡を用いて細胞分裂周期の分裂中期に見えるこん棒状の染色体を観察し数や構造の変化を検査します。これらの検査結果は、遺伝子や染色体異常が原因の疾患(がんなど)の診断の補助になります。また、遺伝子検査は感染症の診断にも利用されています。

    臨床微生物検査

     感染症の診断・治療の目的で起因病原体を特定し、その病原体に対して有効な抗菌薬などを調べます。検査の対象が細菌、真菌(カビ)、ウイルスなどの多様な微生物であり、検査の方法もそれらの対象毎に異なります。細菌感染症の検査では、光学顕微鏡を用いたグラム染色像の観察、寒天培地を用いた培養、生化学的性状試験や質量分析装置を用いた菌種の同定、薬剤感受性試験などを行います。最近では新型コロナウイルスの抗原検出やウイルス遺伝子検査、さらには全ゲノム解析なども実施します。

    病理検査

     病理検査とは人体から採取された組織や細胞から顕微鏡標本を作り、それを観察して、癌などの様々な疾病の診断や病態評価を行う検査です。病理検査は1.組織診検査、2.細胞診検査、3.病理解剖の3つに分けられます。
     組織検査では採取された組織から病理組織標本を作り顕微鏡を用いて観察します。顕微鏡標本としては通常のヘマトキシリン・エオジン染色のほかに、必要に応じて特殊染色や免疫染色(ある特定のタンパク質が組織・細胞内に含まれているかどうかを調べる染色法)を行います。また、組織標本を用いて、分子標的薬という薬剤の標的となるタンパクや遺伝子を調べる検査や特定の遺伝子の変化を調べる検査も行います。
     細胞診検査では患者さんの病気の部分から細胞を採取、また喀痰や尿の中にある細胞を標本にして、特殊な色をつけて顕微鏡で見ることによって、病気の診断を行っています。

    生体検査

    生理機能検査(神経生理)

     運動神経や感覚神経の伝導速度や筋肉の電気的活動を計測することで、手足の運動機能や感覚機能に異常がないかを調べます。また脳の神経細胞の電気的活動を脳波検査で測定し、大脳の機能異常の有無やてんかん等の神経疾患の診断や治療効果の判定に役立てています。

    生理機能検査(呼吸生理)

     呼吸機能検査を行うと、肺活量の他、「どのくらい効率よく酸素を血液中に取り込むことができるか」や「精一杯息を吐いた後にどのくらいの空気が肺に残っているのか」などが分かります。これによって手術に耐えられる呼吸機能があるかなどを評価します。 また、ある肺の病気の診断を確定したり、薬やリハビリテーションによる治療効果の確認を行う事もあります。

    生理機能検査(循環生理)

     心電図検査や心臓超音波検査を行って心臓の状態を検査します。心電図検査では不整脈や心筋梗塞の有無、心臓超音波検査では心臓の動きや弁逆流の有無などが分かります。また、首の動脈(頸動脈)の超音波検査や脈波検査では動脈硬化の有無や程度、足の静脈(下肢静脈)の超音波検査では血の塊(血栓)の有無を調べることができます。