信州大学工学部
数理データサイエンス
AI教育プログラム

信州データサイエンスプログラム(応用基礎)
文科省 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(応用基礎レベル)対応
※令和6年度申請予定

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データサイエンス・AI教育

産業界や社会全体の発展、超スマート社会に貢献できるデータサイエンス人材の育成を目指して

過去数十年、インターネットの普及によって発展してきた情報化社会ですが、今後は超スマート社会への移行期に入ると考えられています。最近では、新しい情報機器やサービスが急速に生まれ、多くの人々がこの変化を目撃しています。これらの新技術が世界中に広まることで、私たちの暮らしは大きく変わっていくことが予想されます。超スマート社会においては、高度な情報技術が不可欠となるため、今後ますます多くの人々がデータサイエンスに注目し、学ぶことが求められるでしょう。

Society5.0

仮想現実と現実社会を高度に融合させるための技術開発が急速に進んでおり、様々な分野で取り組まれています。特に、データサイエンスはこの計画の礎となる技術の一つであり、成長分野を支える数理・情報技術分野に係る人材育成の取り組みが強化されています。

Policy

文部科学省は、「理工系人材育成に関する産学官行動計画」において、数理・情報技術分野に特に力を注ぎ、セキュリティ、AI・ロボティクス、IoT、ビッグデータ分野などに関するデータサイエンス人材の育成を進めることを打ち出しています。

Fact 

今日の超スマート社会では、様々な産業で大量のデータが収集され、それを分析することで新たな価値が創造されています。例えば、製造業では、生産ライン上のセンサーからのデータを収集し、機械の故障を予測することができます。小売業では、顧客の購買履歴を分析して、彼らの好みに合わせた商品を提供することができます。

for Happiness

人々の生活に貢献する新たな技術やサービスを生み出すために、データサイエンスの専門知識や技能を持った人材がますます求められてきます。また、倫理的な問題なども重要な課題となっています。このような課題を解決するためにも、データサイエンティストは、さらに高度な専門知識や技能を身につける必要があるのです。

数理データサイエンス・AI教育プログラム 応用基礎レベル 学修項目 

データサイエンスや人工知能(AI)に関する知識を学び、実践的なスキルを身につける

リテラシーレベル(共通教育)の開設科目を受講することにより、数学や統計学、コンピュータサイエンスなどの基本的な理論を学ぶことができます。また、応用基礎レベル(工学部)の開設科目を受講することにより、データの収集や可視化、データ分析、AIの開発に必要な技術やツール、さらには専門分野や社会における実践的な応用についても学ぶことができます。以下、応用基礎レベルの学修項目のうち主なキーワードを示します。

Data Science      

データ駆動型社会、Society 5.0、データサイエンス活用事例(仮説検証、知識発見、原因究明、計画策定、判断支援、活動代替など)、データ分析の進め方、仮説検証サイクル、データの集計、比較対象の設定、クロス集計表、データのバラツキ、ヒストグラム、散布図、単回帰分析、重回帰分析、最小二乗法、データ可視化

Data Engineering

ICT(情報通信技術)の進展、ビッグデータ、クラウドサービス、活用事例、コンピュータで扱うデータ、IoT(Internet of Things)、テーブル定義、ER図、主キーと外部キー、リレーショナルデータベース(RDB)、集計処理、四則演算処理、ソート処理、サンプリング処理、クレンジング処理(外れ値、異常値、欠損値)

Artificial Intelligence

AIの歴史、推論、探索、トイプロブレム、エキスパートシステム、汎用AI/特化型AI(強いAI/弱いAI)、AI倫理、AIの社会的受容性、実世界で進む機械学習の応用と発展、機械学習、教師あり学習、教師なし学習、強化学習、実世界で進む深層学習の応用と革新、ニューラルネットワークの原理、AIの学習と推論、評価、再学習

開設授業科目一覧 応用基礎レベル 

応用基礎レベルの学修項目にフルスペックで対応するコア3科目を配置

本プログラムは数理・データサイエンス・AI教育強化コンソーシアムが発表したモデルカリキュラムにしたがって設計されています。応用基礎レベルの学修項目にフルスペックで対応するコア3科目(学部共通科目 データサイエンス科目 DS/DE/AI基礎)の全てを受講・修得(※)することにより、データの収集や可視化、データ分析、AIの開発に必要な技術やツール、プログラミング言語やデータベースの使い方を学び、大量のデータを処理し、分析する方法を習得します。また、機械学習や深層学習の基礎を学び、自然言語処理や画像認識などの応用技術も習得します。

※ 学部共通科目 データサイエンス科目 データサイエンス基礎/データエンジニアリング基礎/AI基礎 の3科目全てを履修・単位修得することが、本教育プログラムの修了要件となります。成績証明書に単位修得状況を記載し、それをもって修了したことを証明します。データサイエンス科目は、すべてeALPS上でオンライン開講されます。

データサイエンス基礎

《学習単元》 [DS基礎 シラバス]
  • データ駆動型社会とデータサイエンス
  • 分析設計
  • データ観察
  • データ分析
  • データ可視化
  • 数学基礎
  • アルゴリズム

《学修目標》
データ駆動型社会においてデータサイエンスを学ぶことの意義を理解する/分析⽬的に応じ、適切なデータ分析⼿法、データ可視化⼿法を選択できる/収集したデータを観察し、データの重複や⽋損に気付くことができる/予測やグルーピング、パターン発⾒などのデータ分析を実施できる/データを可視化し、意味合いを導出することができる/データを活⽤した⼀連のプロセスを体験し、データ利活⽤の流れ(進め⽅)を理解する/仮説検証、知識発⾒、原因究明、計画策定、判断⽀援、活動代替など/仮説や既知の問題が与えられた中で、必要なデータにあたりをつけ、データを分析できる/分析結果を元に、起きている事象の背景や意味合いを理解できる

データエンジニアリング基礎

《学習単元》 [DE基礎 シラバス]
  • ビッグデータとデータエンジニアリング
  • データ表現
  • データ収集
  • データベース
  • データ加⼯
  • ITセキュリティ
  • プログラミング基礎

《学修目標》
データを収集・処理・蓄積するための技術の概要を理解する/コンピュータでデータを扱うためのデータ表現の基礎を理解する/Webサイトやエッジデバイスから必要なデータを収集できる/データベースから必要なデータを抽出し、データ分析のためのデータセットを作成できる/データ・AI利活⽤に必要なITセキュリティの基礎を理解する/数千件〜数万件のデータを加⼯処理するプログラムを作成できる

AI基礎

《学習単元》 [AI基礎 シラバス]
  • AIの歴史と応⽤分野
  • AIと社会
  • 機械学習の基礎と展望
  • 深層学習の基礎と展望
  • 認識
  • 予測・判断
  • ⾔語・知識
  • ⾝体・運動
  • AIの構築と運⽤

《学修目標》
AIのこれまでの変遷、各段階における代表的な成果物や技術背景を理解する/今後、AIが社会に受け⼊れられるために考慮すべき論点を理解する/⾃らの専⾨分野にAIを応⽤する際に求められるモラルや倫理について理解する/機械学習(教師あり学習、教師なし学習)、深層学習、強化学習の基本的な概念を理解する/AI技術(学習、認識、予測・判断、知識・⾔語、⾝体・運動)を活⽤し、課題解決につなげることができる/複数のAI技術が組み合わされたAIサービス/システムの例を説明できる

開設授業科目一覧 専門科目(DS/DE/AI援用)

工学部の各専門課程における講義/演習/実験へ DS/DE/AIの要素を融合/援用する

工学部における各学科(物質化学科、電子情報システム工学科(情報プログラム以外)、水環境・土木工学科、機械システム工学科、建築学科)の専門課程において開講される講義/演習/実験科目の内容を拡大※ して、DS/DE/AIの要素を組み込むことによって、従来の教育内容から一層データサイエンスやAIの理論や技術を用いた実践的な学部教育を実現し、社会的課題解決を行うDX人材を養成します。

※ 各学科・専門課程(プログラム)におけるDS/DE/AI援用された専門科目については、令和5年度から順次開講していきます。高年次科目も含まれています。授業内容の詳細は、各授業科目のシラバスを参照してください。シラバスには、モデルカリキュラムの学修項目番号(例:DS 1-3など)が各単元に付記されています。

学科・専門課程プログラム - 専門科目(DS/DE/AI援用)

物質化学科 コンピュータ化学演習(2年次 必修 1単位)
電子情報システム工学科 最適化(3年次 選択 3単位)
電子情報システム工学科 電気電子実験I(3年次 必修 1単位)
水環境・土木工学科 水文学(2年次 必修 2単位)
水環境・土木工学科 空間情報実習(3年次 選択 1単位)
機械システム工学科 エンジニアリングスキル実習(2年次 必修 1単位)
機械システム工学科 実践的アルゴリズム(3年次 選択 2単位)
機械システム工学科 人工知能(3年次 選択 2単位)
建築学科 建築構造力学I演習I(2年次 必修 2単位/1単位)
建築学科 建築構造力学II演習II(2年次 必修 2単位/1単位)

受講生からの声

データサイエンス科目 受講生からの声

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工学部でデータサイエンス教育が開始されると聞きワクワクしました。 今回パイロット受講に参加しましたが、提供されている教材がモデルカリキュラム に準拠して、内容は盛りだくさんだと感じました。そのため、計画的に受講を進める必要があると感じました。 多くの後輩たちが受講することを期待します。

T.H. 工学部
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データサイエンスやAIというと表面的には知っている感じがしていましたが、実際に教材を使って学習を進めていくことで、具体的な理論や技術について学ぶことができました。 卒業後の進路を考えるときにも、データ分析といった領域にもチャレンジできるかも知れません。

Y.H. 工学部
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最も印象に残ったのは、データ分析における可視化の重要性です。データをグラフ化することで、パターンや傾向を見つけることができます。 この授業を受けて、データサイエンスに対する理解が深まりました。これからも、Pythonや機械学習の知識を活かして、データ分析に取り組んでいきたいと思います。

K.M. 工学部
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今回データサイエンス科目のパイロット受講を行いましたが、AIやデータ処理の基礎を学ぶことができ非常に有意義なものとなりました。 講義で学んだことを研究活動や社会に出た後も役に立てることができると思います。

N.S. 工学部
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データエンジニアリング・データサイエンス・AIを受講して、今まで聞いたことがあっても詳しく知らなかった「機械学習」や「ビッグデータ」、「IoT」などの理解を深めることができました。 これらの科目に少しでも興味がある人は、受講してみて下さい!自分の視野を広げることができます。

M.N. 工学部
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データサイエンスやAIが、これからますます身近になっていく中で、それらに関することを学ぶことができたのは良かったと思います。 なにより内容が非常に盛りだくさんで、いろいろな技術について詳しく学ぶことができたので、自分が進む選択肢の幅が広がりました。

S.S. 工学部

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