分子構造・環境解析化学特論
syllabus
科目名 | 分子構造・環境解析化学特論 |
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教員名 | 高橋 透、鈴木 悠 |
単位数 | 2 |
開講学期 | 1年2年 前期 |
授業のねらいと概要
- 授業概要
- 分子の機能や構造を明らかにするには、あらゆる科学の基礎分野として極めて重要な位置を占めている分析化学ならびに機器分析に関する知識が必要である。本講義の前半[1]では、化学および生化学の分野で不可欠な静的・動的分子構造解析手段である核磁気共鳴分析法の基礎および応用例を講義する。後半[2]では、環境・生体系を分析し、環境汚染や生体機能をモニターするための分析法として、金属錯体や分離を利用するいくつかの化学分析法の化学的基礎および設計法を講義する。
- 到達目標
- [1]化学および生化学の分野で不可欠な分子構造解析手段である核磁気共鳴分光学の基礎を理解する。[2]環境・生体系において用いられているいくつかの化学分析法が成立する要件、その原理を理解する。
授業内容
- 2名の教員で分担して以下の内容で15回(前半8回:鈴木、後半8回高橋)の講義を行う。
- [1]鈴木担当
- 1.核磁気共鳴分析(NMR)法の原理
- 2.化学シフト、スピン結合
- 3.核磁気緩和現象
- 4.2次元NMRの原理と応用-COSY、 HSQC、 HMQC-
- 5.2次元NMRの原理と応用-TOCSY、 NOESY、 ROESY-
- 6.生体高分子の構造解析
- 7.演習
- 8.総合討論
- [2]高橋 透担当
- 9.分析化学における分離法
- 10.金属錯体の化学
- 11.機能性分子としての金属錯体
- 12.生体系分析プローブとしての金属錯体
- 13.環境における金属錯体
- 14.演習ならびに討論
準備学習(予習・復習)等
[1]予習:参考書にあげた書籍等に目を通し、各授業のキーワードについて理解しておく。復習:授業ノートや配布資料を用いて復習し、理解が十分か確認する。
授業形式
[1]板書およびパワーポイントを用いて講義を行う。[2] 配布する講義資料に基づいて講義を行う。
成績評価の方法・基準
15回の講義を通して、出席状況、講義の一環として行う演習ならびに討論、および講義内で適宜課すレポートを総合的に評価する。
教科書・参考書等
[1]参考書「NMR分光学-基礎と応用-」東京化学同人、「有機化学のための高分解能NMRテクニック」 講談社サイエンティフィク
その他注意事項等
基礎的な無機化学・有機化学の知識を持ち、物理化学系科目を履修済みであることが望ましい。
キーワード
核磁気共鳴(NMR)/多次元NMR/クロマトグラフィー/電気泳動/金属錯体
アクティブ・ラーニング
アクティブ・ラーニングを一部導入した科目
「演習・討論」で口頭発表形式にて学生各自の意見を発表し、討論を行う。