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全研究総覧

鳥獣害対策の効果的実施を目的とした野生動物の生態研究 【地域】 伊那市 西春近、飯田市

結果と考察

1)里地に出没するツキノワグマ、ニホンザルを対象とした行動調査(伊那市西春近、伊那、西箕輪)
学術捕獲、錯誤捕獲によるクマ16頭、サル2群にGPS発信器を装着。このうちクマ5頭が有害捕獲され、2頭が脱落。8頭を追跡中。
移動経路、被害発生経過、刈り払いによる行動変化について結果を、AFC報告に投稿中。

2)センサーカメラによる電気柵の効果検証(伊那市西春近)
電気柵の内外10箇所にカメラを設置。すでに設置した電気柵の問題点を明らかにすることに加え、設置延長による生息状況の変化を経過観察。
農業が行われている地域の野生動物の生息実態の現況として、修士論文の一部として取りまとめ中。

3)鳥獣害対策の効果的実施を目的とした、アンケートによる野生動物に対する意識調査(伊那市西春近、伊那、木祖村、木曽町日義)
集落の成立経過の相違、対策が進んだ地域、進んでいない地域など、さまざまな地域住民の意識を調査し、問題点を整理し、有効な対策実施に繋げたい。
卒業論文、修士論文として作成中。

4)スギ・ヒノキ剥皮被害地におけるツキノワグマを対象とした行動調査(飯田市千代、上村、阿南町和合、天竜村)
3頭に装着し、追跡中。

5)「モンキードック」実施地域におけるニホンザルの行動調査(大町市)
1頭にGPS発信器を装着したが、2ヶ月で射殺される。
泊まり場の環境分析結果を、修士論文の一部として取りまとめ中。

6)「総合的対策」実施地域におけるニホンザルの行動調査(木祖村)
2頭にGPS発信器を装着したがロスト。首輪の故障と思われる。

7)飯田市下栗地区、飯田市農業課と協働、鳥獣害対策のモデル地域としての「総合的対策」の立案と実施
昨年11月からディスカッションを開始。
地域特性に合った鳥獣害対策の模索、立案、実施を目指す。

■問題点
データ取りまとめに手間がかかり、時間が必要であり、人材が足りない。

研究者プロフィール

泉山 茂之
教員氏名 泉山 茂之
所属分野 農学部 附属アルプス圏フィールドセンター
兼担研究科・学部 大学院総合工学系研究科
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