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平成26年度 文化庁 大学を活用した文化芸術推進事業・信州大学「共時と創発」

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基礎講座[結果報告]

第5回・基礎講座(第2部:国際事業の文化芸術マネジメント)

スキル
専門知識・技能
講座内容
インドネシア×日本 国際共同制作企画ダンスオペラ「Gandahri」(レクチャー終了]
講師
瀧本麻璃英氏(フリーランス制作/「共時と創発」制作代表)
開催会場
茅野市民館・マルチホール
開催日時
2014年7月20日(日)19:00~20:00

「共時と創発」基礎講座第5回目は、「共時と創発」の制作を統括している瀧本麻璃英氏(フリーランス制作)と、本番直前のダンスオペラの劇場仕込みの舞台裏を鑑賞しながら、アーティストとは異なる立場で作品を支える制作の視点から、その現場で発生する仕事がどのように作品上演につながっていくかレクチャーをしていただきました。
 

レクチャー内容「インドネシア×日本 国際共同制作企画ダンスオペラ「Gandahri」

※対話方式

受講生 制作をしていてうれしい瞬間はどのような時ですか?
瀧 本 作品が舞台にあがった時です。また、ダンサーがドレスを着て本番のように踊る最初の稽古ではダンサーの緊張感が伝わってきます。そのような良い作品はお客さまの顔も違います。そういった時は制作をやっていて良かったと思います。
受講生 日本と海外の制作の特徴に違いはありますか? 
瀧 本 日本では、予算管理やチケッティング、広報、スタッフとのやりとり等を行う業務は制作として一括りになっていますが、海外では例えば、プログラムコーディネータや広報するパブリシティ、チラシやチケット作成者など、担当業務や役割が詳細に決まっています。それだけ仕事として確立されています。
受講生 アートフェスティバルをする時の、美術とダンスのつながりなどを含めてコンテンポラリーダンスをどのように取り入れていけばよいでしょうか?
瀧 本 小野氏(青山円形劇場プロデューサー/基礎講座4講師)と、コンテンポラリーダンスは劇場を飛び出すのではないかと予想しています。東京の劇場はダンス公演をしにくくなっており、劇場がクローズするなどの現状があるなかで、パフォーマンスする場所を考えなければいけない状況になっています。一方で、ロビーや駅のコンコース、野外など劇場の以外の場所をパフォーマンスの場として使う動きがあります。劇場の外に活動が広がりまた劇場に戻ってくる流れができると良いと思っています。

受講生 新しい企画に関わる時には、ダンサーの選出など全てのダンサーを把握していますか?
瀧 本 ダンサーを選別する時は、他の劇場や公演に行き、どういうダンサーがいるか見ています。周りからいいダンサーがいないかと聞かれることがありますが、沢山の公演を見ていることが財産になり、次の企画につながっていきます。制作は「人と人をつなげる、人とモノをつなげていく役割」だと思っています。
受講生 良い作品をみてもらう為に、どのように広めていくと良いですか?
瀧 本 以前に比べて、Facebookなど手軽に告知できるようになり、告知方法は色々変わってきています。しかし、出演者だけで広報していくことには限界がありますので、俯瞰して先を見て広報を行う客観的な立場の人が必要です。出演者がチケットの心配をしていると舞台がバタバタしているのがわかってしまいますので、ダンスに専念してもらうことが大事だと思っています。

受講生 集客対象等をどのように考えてイベントを決めていますか、また、地域によっては客層の年齢層が決まっていると思いますが、どのようにしていますか?
瀧 本 まずは、地域の会館スタッフや地域に詳しい方の伝手を頼って、会館についている客層を知り、その地域の人が鑑賞しやすい公演帯とチケットの値段を決めています。地域によっては子供連れの会などをつくり、客層によって工夫している制作をしています。一人でも多くの方に足を運んでいただきたいということが、常に課題としてあります。

受講生からは、
「制作の仕事の奥の深さがわかった。情熱を感じました(60代)。」
「制作とひとくくりに言っても本当に幅広いと思いました。作り手がそれをどこまで引き受け   られるのか悩んでいました。作り手とは別に制作が必要であることもわかりました。今後考えていきたいです(40代)。」
などの感想をいただきました。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

レクチャーの様子レクチャーの様子レクチャーの様子

レクチャーの様子