センターについて知る

先進植物工場研究教育センターについての目的・概要などを
紹介します。

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センター長あいさつ

センター長 田口悟朗(信州大学 繊維学部 教授)

「信州大学先進植物工場研究教育センター(SU-PLAF)」は、経済産業省「先進的植物工場施設整備費補助事業」により、全国8箇所の植物工場基盤技術研究拠点の一つとして、2011年6月に信州大学上田キャンパスに開設されました。

「植物工場」は光、温度、CO2濃度などの生育環境を制御し、季節や天候に左右されること無く高品質の野菜を周年・計画栽培することができるシステムです。SU-PLAFでは、『地に足をつけた先進的植物工場』の普及・拡大を目指して、(1)植物工場におけるエネルギー効率の向上を目指した研究開発、(2)植物工場関連企業、新規参入企業に対する情報提供、技術相談及び共同研究、(3)植物工場の普及と発展を支える人材の育成に取組んでいます。

第3次植物工場ブーム後、人工光型植物工場は本格的なLED時代を迎え、植物工場における省エネルギー化が着実に進行しています。人工光照射は、現在、開花制御などの形態形成や日照不足の解消を目的とした補光や人工光下での葉菜類生産などの農作物生産に必須の技術となっています。太陽光下での農耕文化は1万年の歴史がありますが、人工光での植物栽培は今まさに始まったばかりです。植物は光合成で固定される二酸化炭素量以上には成長できません。光合成がどれだけ効率よく行われるかが植物生産の最大の課題です。太陽光での光合成の光エネルギー変換効率は僅か数%です。世界各地で問題となっている水不足や土壌劣化、地球温暖化は光合成効率をさらに低下させます。植物生産のために光エネルギーをより有効に用いるための知識や情報が蓄積し、栽培実証試験も進んでいます。SU-PLAFでは、光合成のエネルギー効率の限界に挑戦しています。

SU-PLAFでは、企業との密接な連携を軸に、植物工場の省エネルギー化に係る各種基盤技術の開発や高付加価値野菜栽培システムの開発など、多くの共同研究を行ってきました。さらに、植物工場という管理栽培の利点を活かした有効活用の一貫として、苗の栽培システムの開発などにも取り組んでいます。また、持続的な植物生産の担い手を育てる目的で、高校における植物工場教育への助言、協力などを行っています。

SU-PLAFの取組みが産学連携を通して地域社会に貢献し、高校生など若い世代に対しても「次世代農業生産シス テムとしての植物工場」の可能性を発信できればと願っています。

今後とも、SU-PLAFにご支援をよろしくお願い致します。

センター長 田口悟朗(信州大学 繊維学部 教授)

事業目的

人工光型植物工場の課題は、「照明のエネルギーコスト低減」と「高付加価値野菜・植物栽培法の確立」です。SU-PLAFでは、企業と密に連携してこれらの課題を解決するために活動し、健全な植物工場の普及・拡大への貢献を目指しています。

信州大学先進植物工場研究教育センター(SU-PLAF)外観

事業内容

研究開発(技術シーズ)

人工光型植物工場ではより高い光合成効率が求められます。そのためには、光環境の制御が必須です。LED光源を用いて、生育効果とエネルギー効率を考慮した最適光環境(光質・光量)の構築を目指して研究開発を行っています。また、光エネルギー変換効率に優れた野菜栽培法を提案しています。

人材育成

SU-PLAFでは「次世代アグリテクノ産業化コミュニティ(アグリティ)」を主催し、会員相互またはSU-PLAFとの連携により、健全な植物工場の普及・拡大に向けた人材育成を目指しています。
また、長野県内の高校生の植物工場カリキュラム支援を通して、次世代農業を担う人材育成も行っています。

企業連携・共同研究

人工光型植物工場の課題は、「照明のエネルギーコスト低減」と「高付加価値野菜・植物栽培法の確立」です。SU-PLAFでの研究開発の多くは、企業連携を軸とした共同研究により実施されています。
また、コンテナ植物工場の事業化を目指したコンソーシアム、「コンテナ植物工場事業化検討会」を組織し、高断熱、高気密な海上輸送用の冷凍コンテナを利用し、信州大学と協力企業の英知と技術力を総結集し、極限のランニングコスト低減を目指した植物工場の開発にも取組んでいます。

事業内容イメージ

スタッフ紹介

(2020年6月現在)

センター長 田口悟朗 信州大学繊維学部 教授
副センター長 宇佐美久尚 信州大学繊維学部 教授
機器開発部門長 高橋伸英 信州大学繊維学部 教授
植物栽培部門長 堀江智明 信州大学繊維学部 教授
人材育成部門長 玉田靖 信州大学繊維学部 教授
特任教員 野末はつみ 信州大学繊維学部 准教授
事務担当 信州大学繊維学部
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