信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF サルコペニアの簡易評価法としての椅子片脚立ち上がりテストの妥当性検証研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.37 Vol.37

 要旨

 【目的】椅子片脚立ち上がりテストと筋量および筋力との関連を検討することにより,サルコペニア簡易評価法としての椅子片脚立ち上がりテストの有用性を明らかにすることを目的とした.【方法】30歳から89歳の中高齢者575人を対象とした.座面の高さが40cmの椅子に座った状態から片脚で立ち上がることができるかを評価した.DXA法を用いて四肢除脂肪軟組織量を測定し,身長の2乗で除した骨格筋指数を用いて筋量を評価した.また,握力と脚伸展パワーの測定を行った.【結果】椅子から片脚で立ち上がることができなかった者では握力や脚伸展パワーが有意に低く(P<0.05),低筋量(オッズ比:2.79)や低筋力(オッズ比:3.07)に該当する者が多かった(P<0.05).また,低筋量と低筋力の各評価における椅子片脚立ち上がりテストの感度は48〜56%,特異度は72〜74%であった.【結論】椅子片脚立ち上がりテストによってサルコペニアをある程度推定できる可能性が示唆された.

「デサントスポーツ科学」第37巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 川上諒子*1, 村上晴香*2, 丸藤祐子*2, 澤田亨*2, 真田樹義*3
大学・機関名 *1 早稲田大学, *2 医薬基盤・健康・栄養研究所, *3 立命館大学

キーワード

筋量筋力身体機能測定評価