運動実施のタイミングの違いが1日の血糖変動に与える影響1日を通して行う細切れ運動は,24時間血糖コントロールに有効か?−24時間の持続血糖モニタリングによる検証−
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.37 Vol.37】
要旨
食後の急激な血糖上昇は,糖尿病・非糖尿病患者に関わらず心血管疾患のリスク要因となる.本研究では,食前運動・食後運動・短時間の運動を頻回行う小分け運動が食後の血糖動態に及ぼす影響について24時間持続的に血糖値を測定し,食後の血糖上昇の抑制に最適な運動タイミングを明らかにすることを目的とした.
6名の対象者は,①運動なし,②食後運動(毎食摂取開始30分後に1分運動+30秒休憩×20セット),③食前運動(毎食時前に1分運動+30秒休憩×20セット),④小分け運動(1日を通して,1分運動+30秒休憩×3セットを30分おきに行う),の4条件を行った.それぞれの運動方法は,トレッドミルによる乳酸閾値強度のジョギングとした.
小分け運動は,朝食において,食前・食後運動に比べ食後最高血糖値が低い値を示した(VS食前,p=0.072,VS食後,p<0.05).従って,食後の血糖上昇抑制には,食前・食後運動に比べ小分けに行う運動方法が効果的である可能性が示された.
「デサントスポーツ科学」第37巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
食後の急激な血糖上昇は,糖尿病・非糖尿病患者に関わらず心血管疾患のリスク要因となる.本研究では,食前運動・食後運動・短時間の運動を頻回行う小分け運動が食後の血糖動態に及ぼす影響について24時間持続的に血糖値を測定し,食後の血糖上昇の抑制に最適な運動タイミングを明らかにすることを目的とした.
6名の対象者は,①運動なし,②食後運動(毎食摂取開始30分後に1分運動+30秒休憩×20セット),③食前運動(毎食時前に1分運動+30秒休憩×20セット),④小分け運動(1日を通して,1分運動+30秒休憩×3セットを30分おきに行う),の4条件を行った.それぞれの運動方法は,トレッドミルによる乳酸閾値強度のジョギングとした.
小分け運動は,朝食において,食前・食後運動に比べ食後最高血糖値が低い値を示した(VS食前,p=0.072,VS食後,p<0.05).従って,食後の血糖上昇抑制には,食前・食後運動に比べ小分けに行う運動方法が効果的である可能性が示された.
「デサントスポーツ科学」第37巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 畑本陽一*1, 田中宏暁*1, 山田陽介*2, 吉村英一*3 |
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大学・機関名 | *1 福岡大学, *2 医薬基盤・健康・ 栄養研究所, *3 熊本県立大学 |
キーワード