運動負荷により血清中に出現する蛋白質の運動と健康との関係
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.9 Vol.9】
要旨
2次元電気泳動により10km走をした後の血薬中に特異蛋白質が出現することを確認した.この特異蛋白質は非運動負荷の場合には検出できなかった.この特異蛋白質はトライアスロン競技後には顕著に増加した.しかしその変化は一定ではなかった.この特異蛋白質は未変性の2次元電気泳動ではアルブミンほぼ同じ位置に検出された.しかし,抗アルブミン抗体−Sepharoseのカラムで吸収されなかった.
この特異蛋白質をポリアクリルアミドゲル,抗アルブミン抗体のカラムクロマトグラフィー,調製用等電点電気泳動によって精製した.この特異蛋白質は未変性の2次元電気泳動では分子量70,000,pI5.0の位置に泳動されたが,SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動では分子量25,000の位置に検出した.この蛋白はShiffの試薬で染色され,Sudan Blackでは染色されなかった.この蛋白のアミノ酸組成はグルタミン酸,グリシンとロイシン残基などが多く,メチオニン残基は見られなかった.
「デサントスポーツ科学」第9巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
2次元電気泳動により10km走をした後の血薬中に特異蛋白質が出現することを確認した.この特異蛋白質は非運動負荷の場合には検出できなかった.この特異蛋白質はトライアスロン競技後には顕著に増加した.しかしその変化は一定ではなかった.この特異蛋白質は未変性の2次元電気泳動ではアルブミンほぼ同じ位置に検出された.しかし,抗アルブミン抗体−Sepharoseのカラムで吸収されなかった.
この特異蛋白質をポリアクリルアミドゲル,抗アルブミン抗体のカラムクロマトグラフィー,調製用等電点電気泳動によって精製した.この特異蛋白質は未変性の2次元電気泳動では分子量70,000,pI5.0の位置に泳動されたが,SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動では分子量25,000の位置に検出した.この蛋白はShiffの試薬で染色され,Sudan Blackでは染色されなかった.この蛋白のアミノ酸組成はグルタミン酸,グリシンとロイシン残基などが多く,メチオニン残基は見られなかった.
「デサントスポーツ科学」第9巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 牧野義彰*1, 門福強樹*1, 弘卓三*2 |
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大学・機関名 | *1 昭和大学, *2 鶴見大学 |
キーワード