信州大学 繊維学部技術データベース

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PDF 虚血心疾患々者における運動負荷時心拍数とスポーツ習熟過程における心拍数反応との関係

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.11 Vol.11

 虚血性心疾患々者27名(陳旧性心筋梗塞26名,冠動脈バイパス施行例7名;男性26名,女性1名;年齢45〜71歳(平均56.5±6.1歳))に慢性期スポーツ・リハビリテーションを施行した.リハビリテーション開始時の運動負荷試験で安静時心拍数が90拍/分以上を示したH群(9名)とそれ以下のN群(18名)を対比検討した.H群はN群に比べてリハビリテーション施行中の安静時および最大心拍数が有意に高く,また運動負荷試験における最大下心拍数も有意に大であった.
 3ヵ月のリハビリテーション遂行後においてH群の心拍数は減少傾向を示すものの,心拍数の変化はN群との間に差はみられず,またリハビリテーションの効果にも有意な差はみられなかった.以上より,虚血性心疾患々者の1/3に頻拍傾向がみられたが,Karvonenの式による目標心拍数の設定により正常心拍数の群と同様にリハビリテーションの実施が可能なことが明らかになった.

「デサントスポーツ科学」第11巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 神原啓文*1, 野原隆司*1, I.H.Mohiuddin*1, 小野晋司*1, 牧田茂*1, 林正隆*2, 浜崎博*3, 青戸公一*3, 下村雅昭*4, 伊藤稔*5, 藤井嘉章*6
大学・機関名 *1 京都大学, *2 武田総合病院, *3 京都薬科大学, *4 京都女子大学, *5 京都大学, *6 武田総合病院

キーワード

虚血性心疾患慢性期スポーツ・リハビリテーション頻拍Karvonenの式