信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 高強度・高弾性率繊維のスポーツ用品への適用可能性に関する研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.11 Vol.11

 スポーツ用品に用いられる繊維強化プラスチックの補強繊維として,最近炭素繊維とならんでよく用いられるようになってきたアラミド繊維(ケプラー49およびケプラー149)に対し,吸湿性を検討した.吸湿性は,繊維強化プラスチックの充填補強繊維とマトリックス樹脂との界面の接着性を低下させる要因の一つであり,スポーツ用晶の耐久安定性を評価する上にきわめて重要である.
 ケプラー149ではケプラー49に比較してかなり吸湿性は低く,65%湿度においても約1%の水分率であった.しかし,2つのケプラーに収着されている水分子の性質を,主に水分収着熱測定により熱力学的に解析したところ,ほとんど違いはなかった.これらの結果より,収着水と繊維構造との関連を考察した.またケプラーが今後どのようなスポーツ用品,マリン用品に用いられる可能性があるかについても若干考察した.

「デサントスポーツ科学」第11巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 福田光完, 高岡昭
大学・機関名 兵庫教育大学

キーワード

繊維強化プラスチックアラミド繊維吸湿性