安全ヘルメットの温熱・衛生的デザインに関する研究
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.19 Vol.19】
これまでの安全ヘルメット類は,強度的なデザインを主にしてきたため,ヘルメットを着用する場合は,頭部の異常な温度上昇,過度の発汗および圧迫感等による不快感に悩まされ,一般的にはその装着が嫌われる.
したがって,上記の不快さを除くため,自転車エルゴメータ,熱画像装置およびその他の試験器を用いた一連の実験的研究が行われた.
その結果,次の結論が得られた.すなわち,人体頭部表面(剃髪)は,ペダリング中非常に複雑な温度分布を示すとともに,心拍数や温度も,ペダリング時間に対して飽和曲線的に増大する.
また,頭部の高温領域上に通気孔を有するヘルメットは,冷却のみでなく,JISの強度要件をも満足し,大変効果的である.
マネキン人形頭部に装着されたヘルメットに関する空気流れは,表面タフトとスモークワイヤ法を低速煙風洞内で用い,可視的に確かめられた.
このほか,母材(ポリプロピレン)にガラスマイクロスヘアを充填したときの機械的性質が,各種の試験機を用いて,確認された.
したがって今後,安全ヘルメット類はこれらの実験データに基づいて,さらに合理的にデザインされるものと期待される.
「デサントスポーツ科学」第19巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
したがって,上記の不快さを除くため,自転車エルゴメータ,熱画像装置およびその他の試験器を用いた一連の実験的研究が行われた.
その結果,次の結論が得られた.すなわち,人体頭部表面(剃髪)は,ペダリング中非常に複雑な温度分布を示すとともに,心拍数や温度も,ペダリング時間に対して飽和曲線的に増大する.
また,頭部の高温領域上に通気孔を有するヘルメットは,冷却のみでなく,JISの強度要件をも満足し,大変効果的である.
マネキン人形頭部に装着されたヘルメットに関する空気流れは,表面タフトとスモークワイヤ法を低速煙風洞内で用い,可視的に確かめられた.
このほか,母材(ポリプロピレン)にガラスマイクロスヘアを充填したときの機械的性質が,各種の試験機を用いて,確認された.
したがって今後,安全ヘルメット類はこれらの実験データに基づいて,さらに合理的にデザインされるものと期待される.
「デサントスポーツ科学」第19巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 菅野昭,相澤孝司 |
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大学・機関名 | 神戸芸術工科大学 |
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