短期間の寝たきり生活は青年の筋特性にどのような変化を引き起こすか
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.21 Vol.21】
健常な青年男性14名(18〜28歳)が安静臥床(ベッドレスト)を20日間行ったときの膝関節伸展筋群の筋量(生理学的筋横断面積),筋形状(羽状角)および膝関節伸展筋力と神経系の興奮水準の変化について検討した.ベッドレスト中に行うトレーニングの種類によって被験者を3群(片脚動的トレーニング群,両脚静的トレーニング群,コントロール群)に分けた.ベッドレストによって筋量・筋力ともに低下したが,その程度は非トレーニング肢・群が顕著で,トレーニングを行った実験群では生理学的筋横断面積の低下や筋力の低下が抑えられた.筋形状はどの群においても有意な変化を示さず,20日間のベッドレストでは筋形状は変化しないことが示唆された.ベッドレストによる筋力低下は生理学的筋横断面積の低下を上回り,筋横断面積当たりの筋力が低下するが,これは神経系の興奮水準の低下に関係していることが明らかとなった.また,ベッドレスト中のトレーニング効果の対側への効果やトレーニングの形態の影響などについての知見も得られた.
「デサントスポーツ科学」第21巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
「デサントスポーツ科学」第21巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 川上泰雄,久保啓太郎,深代千之,金久博昭 |
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大学・機関名 | 東京大学大学院 |
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