信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 中高年女性における軽重量負荷シューズ着用によるウォーキングの運動効果について

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.24 Vol.24

 本研究の目的は,中高年女性における軽重量負荷シューズ着用によるウォーキング・プログラムの運動効果について検討することである.被験者は,5名の大学生女子と4名の中高年女性とし,軽重量負荷シューズ(片足1.2kg)着用によるウォーキング・プログラムを毎日3,000歩あるいは30分以上という条件で8週間継続させた.毎分80mの速度での10分間歩行中の心拍数測定から,軽荷重シューズと普通のスポーツシューズ(片足400g)着用による歩行時の運動強度の違いを比較した.ウォーキング・プログラム実施前と実施後における7項目の体力テストと6項目の筋力テストの結果から,本プログラムの体力および筋力への運動効果について評価した.
 結果として,軽重量負荷シューズ着用による歩行時の心拍数は,普通のスポーツシューズ着用時よりも10〜20%高かった.体力テストと筋力テストの全項目において,プログラム実施前と実施後の平均値には有意差を認めなかったが,立位体前屈と最大膝屈筋力の項目ではほとんどの被験者が増加を示した.本研究では,軽重量シューズ着用による歩行は歩行時のエネルギー消費量を高め,中高年女性における8週間の軽重量負荷シューズ着用による歩行プログラムは,腰部の柔軟性や大腿屈筋力を改善する傾向が示唆された.

「デサントスポーツ科学」第24巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 宮崎義憲,山田信幸
大学・機関名 *1 東京学芸大学,*2 玉川大学

キーワード

中高年女性軽重量負荷シューズウォーキング